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神の回廊たる石段

「階段が好き」さんだったら、どんなふうに解されるかしら…と思った風景。

奈良・石上神宮にて。

周囲の木々の根と、苔むした風情

古い神社の手積みらしい、上のお社に向かう石階段の風情は、
この上を踏みしめた、数しれぬ善男善女の祈りの足跡そのもののように、神さびた時を連なりを感じられます。

今は通行禁止。こちら側からはあがれません

古代より名にし負う、歴史ある有名社ゆえ、
大切に折々に、境内も整備されているはずなので、
しつらえの様相は、実際にどれほど古いかはわからず、

この石段自体は意外と新しい(私は古代脳なので、近世くらいだと“全然新しい”感覚なのです(^^ゞ)のかもしれません。
世相による信仰形態の変遷により、崇敬の重さも変わり、それによる社地整備の歴史を思うと、
案外、明治期くらいかも。

観光化や、今のようなパワスポブームで、ラフな参拝者が多くなると、さらに参りやすく味わいやすい整地がなされますし。

(見てわかるほどの造形の知識はないので、完全に憶測ですが、私が各史跡や神社仏閣を探究しつつ巡るようになった数十年だけでも、かなり景観が変わったところが多いので。
聖地自体の歴史や由来は古くても、今みられるような縁起や形態になったのは、古くても近世後期くらいと聞きます。
その後、明治・戦後、そして平成のパワースポットの流行などの、思想と価値観の変化によっても変わるのは、悪い意味ではなく、人と世と共にあり続けた、本来の心の拠り所たる証しです)。

池を巡る緩やかな遊歩道の丸石が可愛い
力強い木の根
神使のニワトリさんたち
鬨の声をあげる
参拝者が絶えぬながらも、静謐な空間です


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