夜行虫
透き通ったような朝に
とてつもない憧れがあるのに
その憧れには
めったに手が届かない
透き通るような朝に憧れながら
霧がかった夜に漂って
未明には夢の入口で迷子になっている
傷ついたり 感激したり
自分の心が強い刺激を受けたときほど
夜行虫みたいに
モヤモヤした光るものが溢れて
透き通るような朝から遠ざけられてしまう
迷子になった夢の入口で
まだうっすらと 光りながら
帰り道を探している
ちゃんと帰れたら その時は
こっちを見て
おかえりって言ってほしい
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