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小学生の女の子にドキッとしてしまった話。

本格的に夏が始まりましたね。
この殺人的な暑さ、皆さまもどうぞお身体には気をつけてお過ごしください。

さて、なかなか危ない香りのするタイトルを添えてしまいましたが、安心してください、法には触れてません。ただ遠い記憶の彼方の夏の日を思い出しただけなのです。


皆さんは「夏」と聞いて、何が思い浮かぶでしょうか。
海、キャンプ、スイカ割り…どれも素敵な夏の一幕です。が…私はというと、昔からあまり大人数でわいわいきゃぴきゃぴするのは得意ではありませんでした。(陰)

どちらかといえば…ラジオ体操とか、線香花火とか、涼しい図書館とか、そういうやつが夏の思い出です。


さて、先日人気の少ない電車の中で、一生懸命に本を読んでいる少女に遭遇しました。なんの本を読んでいるかは一目瞭然、夏休みの課題図書です。セキュリティの厳しい世の中ですから…本の裏に記載されていた小学校名はもちろん、本のタイトルもここでは伏せておきますが、それは紛れもなく、かつての私も読んだ"課題図書"と同じものでした。

彼女が本当に面白くその本を読んでいるのかどうかは分かりません。感想文という名の宿題をいち早く終わらせるためのフライング行為である可能性も十分です。しかし、彼女の父親と思しき男性が隣ですやすやと眠る中、鞄も持たずに一冊の本を両手で抱え、額の朝を拭いながら黒目が上下に行ったり来たりするその光景は、何か、私の遠い記憶をくすぐってきました。


それは、いつかの夏休みに開催されるプールをサボるために通った図書館の光景か。母親の帰りを待つために過ごした市営図書館での記憶か。昔の記憶なんてどんどん忘れていき、たった10年やそこらで世の中は大きく変化していくわけですが、変わらない何かも間違いなく存在しているんだなぁなんて、彼女を見て思った今日この頃です。

帰り際に買ったスイカバーも、あの時と同じように美味しいし、溶けるのも早い。

何気ない今日も、いつかの素敵な思い出になりますように。7月のぼやき。

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