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豪州上陸記念日

6月18日は、僕にとってはやや大事な日だ。

この日に、オーストラリアに最初に降り立った。

大事な日…と書いたくせに、今年は多分初めて「アレ?何日に来たんだっけ?」と少し考えてしまった。

もしかしたら加齢に伴う記憶力低下なのかもしれない、いやそうなのかもしれないが、かなり昔の話になりつつある、という理由もある。

引き出しをガサゴソとあさり、当時のスタンプが押されたパスポートを改めて見てみた。

もちろんパスポートもかなり古びていて、まずは5年期限の青い表紙。しかも、菊の紋章も色が完全に褪せてしまって、どこの国のパスポートなんて分かりようがない。

次のページの自分の写真なんて、笑ってしまうくらい若い。

それにしても、なんて昔のことなんだろう。

だって、27年前だよ?大げさだけど先の世紀のイベントだし、元号だって変わっている。

それから今年で、僕の年齢との兼ね合いで、人生の半分以上をオーストラリアで暮らしたことになる。去年まではぎりぎり半分、それ以下だったのだ。

よほどのことがない限り日本に帰ることはなさそうなので、これからは生きれば生きるほどオーストラリアに住んでいる時間の割合が増えていくばかり。

オーストラリアに最初に来た時は、永住をめざす決意、意欲はなかった…はずだ。

日本では、いつも「オレ、この社会に適応してないな…」と思って生きていたけど、特に若い頃なんて、そう思うのはわりあいありがちなのではないだろうか。

それが27年か…。感無量、というありきたりの言葉しか浮かばないけど、改めて日々平穏な暮らしができていることに感謝。