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屋上に梅

紅梅のあかあかを切り取れませんでした、これは自白で、そのあとわたしは現代の加工技術にハグをして、くらいくらい赤をまことの紅にかえる。なんだかネズミ色の空は真夏のようになりました。時間がたてば自分の罪を忘れて、音を立てて真実へとかわる。ほんものの君を大切にしたいのにいつだって周囲のラブを軸にまわっているよね。錆び付いたグリーンの屋根がみえるような屋上で、春の陽だまりのシーツのように揺れていたい。その屋上は換気扇のすみかで私たちは招かれていないけれど、古くさい加工で撮ればわたしたち、いま目に映るものすべて否定できるのだ。

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