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「目的」と「手段」を意識する

 同じ教材を使っても,また,同じシステムを使っても,成績を伸ばすことができる先生と成績を伸ばせない先生に分かれます。

それに関する記事はこちら☟

 成績が伸ばせる先生は,長期的にものごとを捉えることができるといいましたが,具体的にはどういうことでしょうか。

 短期的にしか考えられない人は,しばしば,

目的と手段が入れ替わる


ことがあります。特に,学生はそうです。

 たとえば,第一志望に合格することを最終目標だとしましょう。受験までに,何回か模擬試験があり,その前には定期試験があり,さらに,毎週の小テストがあるとします。

 小テストや定期試験,そして模擬試験は第一志望に合格するための

手段


です。しかし,学生は気づいたら,この「手段」が「目標」に変わってしまいます。

 小テストに合格するために前日に詰め込んだり,定期試験は暗記すれば点数がとれるので理解よりも丸暗記を優先したり,模擬試験の前に点数が伸びやすい科目を集中的にやり,教科バランスを崩したりします。この段階で,すでに

「手段」と「目的」が入れ替わって


います。

 本来は,すべて受験本番に成功するという「目的」に対する「手段」であるはずなのに,各試験で点数をとることが「目的」になりがちです。

 しかし,小テストをその日限りしか覚えていないような勉強をしても,定期試験にはつながらないですし,定期試験の勉強で理解を度外視したら,模擬試験前にすべてもう一度やり直さなければいけません。結果的に,模擬試験前に何をやればいいかわからないなんていう状況になり,

常に行き当たりばったり


な勉強になってしまいます。

 成績を伸ばすことのできない先生は,学生と同じ視点しかもてません。小テストのときは小テスト,定期試験のときは定期試験,模擬試験のときは模擬試験のことしか考えていません。

 一方.成績を伸ばすことのできる先生は,それぞれに「つながり」を見出しています。小テストが定期試験に,定期試験が模擬試験に,模擬試験が入試につながるように,勉強することを意識させます。

 長期的な目標(最終目標)を常に念頭に置いているからこそ,短期的な目標をもたせながらも,一歩も二歩も先を見据えています。もちろん,そのためには「経験」も必要です。しかし,何が「目的」で何が「手段」かを念頭に置いているのと置いていないのでは,かなり大きな差になるでしょう。やはり,

問題を明確にすること


は大切だと思います。


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