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ネタバレ込み シンエヴァンゲリオン劇場をゲンドウ中心で解釈

前書き


今回は観てきた日のテンションで描いているので
特に細かい精査が抜けています。
その点は生温かい目で見て頂けるとありがたいです。


好きな女の前で誓ったセリフ


「全ては心の中だ…今はそれでいい」

劇場版「破」のゲンドウがユイの墓の前で云ったこのセリフは
今回のシンEvaでも大きな意味を持ったセリフになったと思う。


願望の現実化


今回のシンEvaの中でゲンドウは大きな存在感を示した。
彼はネブカドネザルの鍵でシト化して願望を実現しようとした。
そのプロセスをブンダーの甲板で説明するのだが
長いセリフ回しになるので割愛する。
(何回も見に行って精査するほどお財布に余裕がないのだ><)
私なりに要約すると

ここは記憶の世界であり、再構成して現実の世界でユイを構成するのだ

と言ってるように感じられた。
どうやって記憶を現実化するのか?と思われるかもしれないが
これは我々が日常的にやっていることだ。
ハンバーグを作ろうと思って、ハンバーグが出来たり、
絵を描こうと思って絵を描いたり、
演奏をしようと思って演奏したりすることだ。
ユイの構成もその延長線上である様に思われる。
(ハードルは高いが)

特殊な演出


その後の展開は記憶の世界を強調するために(記憶故に取り回しがきく)
舞台回しの様なセットが出てきたり
敢えて稚拙なCGみたいな絵が出てきたり、
写真的な演出が混じったり、
虚飾を捨て去るという意味での素体人形が出てくるように思われる。

そして記憶と対比する形の現実化の演出で
写実的な綾波やムチムチのアスカ(アレは良いものだ…)が
出てくる。

この話(虚構と現実の隙間の話)はTVシリーズの最終回などでも
一貫して行われている主張の様に思われる。
(今回は集大成として洗練されている!)

イマジナリー(虚構)


このくだり(この世界が現実ではなく記憶の世界である)で
Evaの呪い(歳をとらなくなる)について説明されてるように思う。
つまり歳をとらないパイロットたちは現実世界に存在する人々で
歳をとる人々は現実世界には存在しない(虚構、イマジナリー)人々
として描かれてるように思われる。

しかし虚構の人々にも救いがある。
最後にブンダーで突貫したミサトのおかげでアディショナルインパクト
を避けられ虚構の人間(空想の住人)としての位置を
獲得したように思われる。
そして「虚構」は「現実の存在」としての合わせ鏡である。
虚構の存在もゲンドウのようにいつか自らの存在を現実に投影する
可能性も十分あると思う。(コミケ復活しろ)


それぞれの卒業式(見送り)


この卒業式はキャラクターにというより、やはり我々に…と
いうことであるだろう。
思えばシリーズを通して人に流されるだけのシンジ君は様々な試練を経て、
あのゲンドウを感心させるまでに成長を果たしたのだ。
つまり自主独立の精神を獲得してこその大人ということであろうか。

私(自称14歳)のEvaの呪縛が解けるのは、いつの日か
…耳の痛い話である。


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