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「似ている」の先に

「◯◯に似てるね」

誰しも一度は言われたことがあるであろう台詞。私が過去似ていると言われた著名な面々をご紹介すると

神木隆之介

ビールのCMでよっしゃ!ってポーズした時の永作博美(ピンポイント)

夏目友人帳のニャンコ先生

若い頃の原田知世

こんな感じ。
男顔で童顔、少年ぽいというのは重々承知の上。人外も混ざっているし。

原田知世は当時私が想いを寄せていた人に言われた。突然だったので、なんと答えればよいのか分からなかった。それに、聞きたいのは「似ている」の先に続く言葉。似ていて、だからどうなのかが知りたいのに、なんだか怖くて尋ねることができなかった。

幼いって言いたかった?
そこにほんの少しでも、かわいいは含まれていた?
それとも、俺は別に原田知世は好きじゃないけど?

今でもなんだったんだよチクショー!って思い返してしまったり。実際、原田知世はきれいだし嬉しかったのもまた事実なのだけど。

「似てるね」って
それ以上でも以下でもなく本当にただ似てると思った事実を伝えるためだけの言葉なのだ、きっと。けれど、無責任な言葉のようにも思えてしまう。私だって何の気なしに口にする。でも、言われた側はその裏を探ろうとしてしまう。

それが、好きな人なら尚更。
叶わなかった恋ならば、ずっとずっと探り続ける。
まったく意味のないことで、馬鹿だなぁとわかっていても。

それからしばらく経ち、実家に帰った際、時をかける少女がTVで放送されるというのでこれは!と思い見ることにした。若き日の原田知世は写真では見たことがあったけれど動いている姿を見るのは初めてだった。尾美としのり若〜とか岸部一徳出てたの!とか横道に逸れながらも画面の中の原田知世を見つめて驚いた。

なるほど、似ている。

あんなに可愛い声で「ゴローちゃん」とか言えないし、あんなに可愛い笑顔や仕草で世の男たちを虜になんてできない。

でもなんだろうか、やっぱり似ている。

後にも先にも、彼女に似ていると言われたのは一度きり。よくぞ気付いたもんだなと感心さえしてしまう。

エンディングテーマを歌う原田知世は最高に眩しかった。

もしもまた何かの折に、誰かから

「時をかけてた頃の原田知世に似てるね」

なんて言われることがあったなら。さらっとワンフレーズ披露して

「あら。それに気づいたの2人目だわ。」

なんて返せるだろうか。
それができたらきっとあの頃よりひと回り強くなれる。そんな気がする。

私は今日も時をかけ、未来でこの歌を口ずさんでいる。



今回のBGM 時をかける少女/原田知世

(眩しすぎる!)

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