Re-Start〜未来につながる人体実験〜プロデュース事例解説
今回解説するのは、2018年11月〜2019年4月にかけてビジネスパートナーのAsatoさんと運営したコミュニティ。
Re-Start〜未来につながる人体実験〜
なかなか説明が難しいのですが、あえて一言で説明すると
数字的成果追求主義、確実性の追求というパラダイムから抜け出してもっと人生を自由に謳歌しよう
ってテーマで開催したコミュニティです。
※怪しさの塊でしかありませんね。画像暗いし。
ここからは、この企画が生まれた背景、どんな取り組みをしたか、なぜ、このような訳の分からないサービスに参加してくださる人がいたのか、などを解説していきます。
この企画が生まれた背景
Re-Startが生まれたのはAsatoさんと僕の出会いからでした。
まず、Asatoさんのことを簡単に説明しますね。
彼は7年間、年間の2/3以上を海外を転々として暮らしながら生活しています。(ここ2年ほどは奥様と一緒に過ごされています。)
仕事内容は、海外でもビジネスができるようにと、インターネットを活用したビジネスをしてみたり、資産運用でお金を増やしたり、経営者のためのマイルコンシェルジュをされていたりと様々なことをされています。
Asatoさんと僕が出会ったのは2018年8月のこと。
とあるビジネス講座の合宿で密にコミュニケーションを取るきっかけがあり、即日意気投合。
僕はほぼ日本から出たことがないし、海外にもそれほど興味がありません。
片やAsatoさんは海外生活が日常でビジネス的にも僕とは接点のないタイプの人。
普通なら意気投合すら共感もあまりなさそうな二人ですが、それでも意気投合したのには大きな共通点があったからです。
その共通点とは…
お互いが猛烈な不完全燃焼感を感じながら生きていた
お互い、客観的に見ればビジネスは上手くいっている方です。
生活は普通に成り立つし、無茶しなければほどほどに好きなことにお金を使っても平気、さらにこれからも仕事は特に困る感じはあまりない。
そんな状態にも関わらず、Asatoさんも僕も強烈な不完全燃焼感を感じながら生きていました。
生きる希望を失うとまではいかないけれども、「燃えきれない自分を変えたい」そんな思いを持って日常を過ごしていて、充実感を感じられていなかったのです。
正直、この頃の僕は強烈な行き詰まりを感じていて、一刻も早くこの現状を抜け出したい、もっと突き抜けて活躍したいという想いを持ちながら日々を過ごしていました。
それはAsatoさんも同じでした。
だからこそ、僕たちは一気に仲良くなれたのですが、話をしている中である2つの疑念が思い浮かびます。
疑念1:
「僕たちのように客観的には上手くいってるように見えるのに、不完全燃焼感を感じている人は他にもたくさんいるんじゃないか?」
この疑念に関して話を進めたところ、僕たちのように不完全燃焼感を感じながら生きている人は必ずいるという結論に。
実際、僕の身の回りでも、ビジネスをスタートさせて数年が経過し、ある程度売上は安定してきたけど、ビジネスに対して面白みを感じられていないという人は増えていました。
疑念2:
「そもそもなぜ不完全燃焼な人が生まれるのか?」
そして、その人たちが不完全燃焼になっている理由を僕たちはこう考察しました。
確実性の追求によってお金を稼ぐことはできるけど、お金を稼ぐことだけに縛られてしまい、人生そのものに喜びを感じられていないのではないだろうか?
起業した最初は不安定だからこそ、売上を立てることに喜びを感じられるのですが、ある程度継続すると、成果を出すまでの流れがルーティン化してきてつまらないと感じがちです。
それに、いつもある一定量で一定の質を保った行動をしていれば、何か新しいことにチャレンジしたり、スキルを身につけなくても生活はできるようになってしまいます。
さらには、「思いっきり事業を成長させることにも何か違和感がある…」なんて状態に陥る人も少なくありません。
でも、一般的にはビジネスは成長させ続けるものだし、成長をしないなんてビジネスマン失格だ!みたいな風潮があり、拡大を望んでいる訳じゃないという悩みも人には言いにくかったりします。
そんなモヤモヤを抱えたままビジネスを継続することで、「私はお金を稼ぐために生きているのだろうか?」と考えてしまい、より人生そのものに喜びを感じられなくなっていくのです。
贅沢な悩みだけど超リアルな問題として存在している
これが悩みになるなんて、「これから頑張るぞ!!」って方にとっては贅沢だし、「もっとビジネスを成長させたいんだ!」という方からすると、なんて怠慢な人なんだと思うようなことでもあります。
でも、実際このようなことで悩んでいる人たちはいるんです。
当の僕たちもそうでしたし、僕の身の回りでもこのようなことで悩んでいる声はちらほら聞いていました。
また、世の中に溢れる講座やコミュニティは成果を出すことばかりを売りにしていて、僕たちのような悩みを解消できるサービスはほとんど目につきませんでした。
「だったら、今までの講座ではあまり類を見ない形で、このような悩みから抜け出すこと自体をサービスにしようじゃないか!」
ってことになり、Re-Startは誕生。
コミュニティの常識には乗っからないと決めた僕たちが打ち出した運営方針
僕たちはコミュニティを運営するにあたり、いくつかの運営方針を決めました。
それがこの4つです。
・数字的な成果を追求することで人生に面白みがなくなっているから、数字の追求はしない。
・ビジネスの成長よりも人生の変化にコミットし、自分の人生が面白いと思える状態を作る。
・小・中学生の理科の実験のように、何が起きるか分からなくても積極的に新たなことに挑戦することで確実性の呪縛から抜け出す。
・今の自分にない視点を手に入れて、人生の視野を広げる。
利益を伸ばす、集客を増やす、スキルを身に着ける、ノウハウを学ぶことがコミュニティや講座の定石ですが、僕たちはあえてその流れを一切無視し独自の運営方針を打ち立てました。
また、ここでコミュニティ名も決めていきました。
講座名:Re-Start〜未来につながる人体実験〜の由来
僕たちのように人生の不完全燃焼感を感じて足踏みしている人たちが、もう一度自分を奮い立たせて、また新たな人生をスタートさせる場所にしたい!
との想いを込めて、コミュニティ名はRe-Startにしました。
また、サブタイトルは、確実な正解を求めるよりも自分たちをネタにして、より人生を面白くするための実験場所のようなコミュニティにしたいという想いから〜未来に繋がる人体実験〜と名付けました。
実験となるとネタを提供する必要があるのですが、ここは僕たちにとって取るに足らない問題でした。
海外生活7年、ビジネスクラスで世界1週を5回、40カ国以上の文化に触れてきたAsatoさんの経験を元にすれがネタはいくらでも生み出せるからです。
そんなこんなでコミュニティ名は『Re-Start〜未来につながる人体実験〜』となりました。
意味不明のサービスなのに売れた理由
ビジネスの成果を追求しないというテーマで開催し、結構な高額で販売したものの6名の仲間が集まりました。
※価格が気になる方は僕に聞いてください。多分びっくりしますw
普通に説明しても分かりにくいサービスで高額なのになぜ、6名もの方々が参加してくれたのかを分析してみたところ、この3つが大きなポイントになったのではないかと推測しています。
・Asatoさんと僕がこのコミュニティを開催するに至った原体験を語りまくった。
・僕たちもリアルタイムで悩み、この状況を抜け出そうとしていることを伝えた。
・一緒に実験しながら未来を作っていきたいことを伝えた。
セールスというよりも仲間集めに近い感覚で、僕たちの想いに深く共感してくれた方が参加してくれたと感じています。
ただ、コミュニティ内容をお伝えしている中では
「成果を追求しないなら私には不要です」
「何度聞いても意味が分かりません」
という意見をいただくことももちろんありました。
でも、僕たちと同じような状況で悩んでいる人たちの心にはしっかり刺さったんです。
・ベネフィットが強烈じゃないと売れない
・Before-Afterが分かりやすいものじゃないと売れない
・成果を保証しないものは売れない
なんてセオリーがありますが、セオリー無視でも深いレベルで相手の心に刺されば、どんなサービスでも売れると僕は信じています。
コミュニティでは何をしたのか?
そのコミュニティの中では、このようなことを行いました。
・自分たちにとっての”普通””常識”を疑う
外国人から見た日本人の異質なところを講義をしてもらい日本人のあり方を考えました。
・人生を変える無茶振り企画
参加者一人一人の人生をブレイクさせるには何をすべきかってことについて講座内でディスカッションし一人一人がいろんなことに挑戦しました。
路上詩人をやってみたり、漫才をやってみたり、今までと全く違うサービスを打ち出してみたりするなど、一人一人様々な取り組みに挑戦しました。
※ビジネスオネエもこの企画で生まれました。(以下、参考記事)
※僕も十数名の前で漫才を披露しました。
プレ披露の場で台本持ちながらやってます。かなりの苦笑をかっさらっていきましたw(=スベったってことです(泣))
他の方々の挑戦写真もあるのですが、自粛させていただきます(笑)
・参加者6名中3名がマイルを使ってお金をあまりかけずに、ビジネスクラスで世界一周旅行を実現
Asatoさんの経験を活かし、効率よくマイルを貯め、ほとんどお金をかけずに世界一周旅行を実現した方が3名出ました。
しかも、ビジネスクラスです。
通常の航空券代で買うと数十万円するようなものもAsatoさんの持つマイルのテクニックを使って燃油サーチャージだけで手に入れることができています。
ここで大事にしたいのは「マイルってすげー!」ってことももちろんですが、それ以上に
・世界一周
・ビジネスクラス
という非日常を体験したことです。
非日常体験は僕たちの視点を簡単に変えてくれます。
日々の生活の中だけでは得られない考え方、価値観を世界一周された方々は手にすることになりました。
・豪華客船でのカリブ海クルーズ
合宿的な位置付けでコミュニティメンバーでカリブ海クルーズにも行ってきました。
日本人が僕たちのグループ以外にいない状況、見渡す限り360度が水平線、船の上での生活というこれまた非日常体験をすることで、人生の視野を広げることができました。
船の上でもコスプレして遊んでましたw
ちょっとばかし過激なのでぼかし入れてますw
僕とAsatoさんもこんな感じ。(足元に一本歯下駄履いてるので、僕の身長がかなり高く見えてます。)
だいたい企画はこんな感じですね。
他にも、未来の自分にインタビューしてみたり、怪しげなバーに連れて行ってもらって亀●縛りにされたり、ARゲームをみんなで体験しに行ったり、いろんなことに取り組んだ6ヶ月間でした。
ちなみに、これらの取り組みはふざけてるように見えてるかもしれませんが、しっかりふざけてます。
みんな真面目に考えすぎて、勝手に人生を行き詰まらせてるから。
僕たちはあえて不真面目な取り組みや振る舞いを多めにやってみました。
人生の枠を外して今までと違う流れを作るなら、今まで通り真面目にやってちゃ意味がないですし。
最終結果どうなったか?
新たな視点を手に入れたり、生き方の幅を手に入れることと当初の目標はみんな達成してくださったのではないかと思います。
例えば…
・ビジネスの数字的な成果は追求しなかったものの結果的に増収増益
・嫌な働き方を辞めて身軽な働き方にシフトチェンジ
・今までだったらやらなかった新たな領域のビジネスに挑戦
・世界へ出ることが当たり前になったことで心理的な解放感を獲得
・参加者同士でのコラボが生まれる
などの変化が生まれました。
Re-Startをやってみて思うこと
正直、論理的に考えるとこの企画はめちゃくちゃです。
成立する理由もないし売れる理由もない。
ですが、6名の仲間が集まり、半年間やりきることができました。
ちなみにRe-Startは続編もあって2泊3日の合宿も行ったのですが、それも大好評となりました。(これもまたどこかのタイミングで分析します。)
こういう結果になったのは、以下の3つの理由からだと思っています。
・規模はとても小さいけれどもドンピシャでこのサービスがヒットする市場が存在したから。
・綺麗事じゃなく僕たちのリアルな想いをそのまま形にすることができたから。
・仲間を集めて共に未来を創っていくという意思を持って進めることができたから。
これらの3つは後付けで出した分析結果ですが、これらを踏まえて、
「まだ見えてないマーケットでも強い想いを形にすればそれがビジネスとして成立する」
ということを証明できたサービスになったと感じています。
もし、形にしたい想い、どうしても伝えたい想いがあるのに、それはビジネスにならないと思っているなら、諦めずに一度踏みとどまってください。
そして、形になる方法を模索してみてください、マーケットに想いを届ける工夫をしてみてください。
今はまだ存在しなくても、これからの未来に役立つビジネスになる可能性はありますから。
ということで、プロデュース事例解説でした。
また他にも色々な企画に着手しているのでその事例も解説していきます。
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