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なぜか忘れられない河島英五

酒と泪と男と女、時代おくれ、野風僧などで有名なアーティストである故・河島英五さん。

亡くなられてから20年以上経つが、僕の記憶になぜか深く染み付いている。


学生時代、寮生活を送っていた時のこと。実家から車で1時間ほどの距離でそう遠くはなかったものの、全寮制ということもあり5年間の寮生活を送っていた。

週末を利用して月に1度くらいは実家に帰っていたのだが、その送り迎えの車の中で運転手の父がかけていたCD。

授業と部活が終わって実家に帰る金曜夜の車中、日曜日の夕方に寮に戻る車中の合計2時間程度。

CDは10枚以上あったような気がするのだが、その中でもなぜか異常に記憶に残っているのが河島英五さん。彼の曲の中でも、野風僧、酒と泪と男と女、時代おくれ、この3曲が異常に記憶に深く刻み込まれているのである。

当時は歌詞の意味なんかは気にしたことがなかったが、なぜか耳に残っているフレーズがある。

・「1日2杯の酒を飲み」ではじまる”時代おくれ”
・「野風僧 野風僧 男は夢を持て」で締まる”野風僧”
・「飲んで 飲んで 飲まれて 飲んで 飲んで 飲み潰れて眠るまで 飲んで」のサビが印象的な”酒と泪と男と女”

おじさんたちってこういう曲が好きなんだなーと思いながら聞いていただけの曲だったが、あれから10年以上経った今でも記憶に残るということは何か、僕の心に残る要素があったのだろう。

そして、今更ながら歌詞を調べてみるとこれらの共通点を感じることがあった。

「酒」と「男の生き方」

昭和から平成にかけてのステレオタイプの男の生き方、そして男のリアルな心情を描いたもののように感じる。

今の僕は彼が書いた歌詞のような生き方をしていないので感情移入はできないのだけど、なぜか心惹かれるものがあるのだ。

別に心が惹かれる理由を詳しく理解したいとは思わない。ただ、きっと僕の中で大事にしている何かにこれらの曲や彼の生き方が引っ掛かっているのであろう。

もしかしたら、僕は時代おくれの男になりたいのかもしれないし、酒に飲まれて飲み潰れて眠るほどにのストレスを感じているのかもしれない。はたまた、大きな夢を持ちたいのかもしれない。

何が河島英五さんの魅力なのかは分からないが、あと20年とか30年くらいしたらきっと何かが分かってくるのかもしれない。そして、その魅力がわかる頃にはまた何か一つ深みが増しているのかもしれない。

なにもかもが「かもしれない」でしかないのが現状だが、答え合わせは河島英五さんの魅力が分かった未来にするとして、今はこの心に引っ掛かっているこの感覚を書き記しておきたい。

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