寝る間も惜しんで仕事をしたのに、結果を出せなかった時の話
僕は仕事を進める上で、計画性を大事にしています。プランニングやディレクションに力を入れているのも、計画的に効率よく仕事を進めるため。
もう一つ理由があります。
それは、過去に僕が計画性を無視して仕事を進めたことで、自分にも周りにも大迷惑をかけた経験から学んだことです。
今回はその経験とそこから学んだ大事にしていることを書いてみました。
絶好調からの急落
僕は独立後2年目から3年目にかけてとある会社のマーケティングチームでほぼ専属で仕事をしていました。
その会社は、売上を伸ばす仕組みもあるし、売上も好調、顧客満足度も高い、そんな状態のところに参画しました。
途中まではスムーズに活動できていたものの、徐々に暗雲が立ち込めます。
広告コストの高騰が止まらない
その事業は、広告集客を軸とした収益を上げていましたが、広告運用の結果がみるみる悪化していったんです。
少し前までうまくいってたものが物凄いスピードで通用しなくなっていきました。
あれこれ検討しても、専門家の力を借りても、改善するどころかどんどん数値は悪化。手を打てど手を打てど、数値悪化が止まらない。
新たな企画を作って広告を運用しても結果は変わらず。
そうすると、当然売上は落ちてきます。代替案を考えなければなりません。
手当たり次第に策を打つ
当時の僕はまだ経験が足りなさすぎました。
適切な課題を見極めてその課題を全力で解決しにいけば状況は改善するってことが体感覚にまで落とし込めていなかったんです。
概念としては理解しているものの、その課題を見誤っていたら取り返しがつかないから課題を絞るのが怖い。
思いつくこと全部やろうと考え、行動すると決めた結果、どんな形でもいいから、「一人でも集まりそうな企画」を大量に実施することに。
動けるメンバー総動員で集客のための策を考え、手当たり次第に策を打ちまくったんです。
結果が出なくはないものの
あれこれ策を講じる中で、結果が出ないものもあれば、結果につながるものも出てきます。
こんな感じで手当たり次第やっていれば、その内、当たり企画が見つかって、集客も改善するはずだと信じて、毎日毎日チームメンバーと共に朝から晩まで働きました。
結果が出た施策があっても、ピーク時の集客数、売上には及びません。
もっと売上を伸ばす、事業を拡大するんだ!との思いを込めて、来る日も来る日も集客施策を打ちまくりました。
朝10時から夜10時頃まではオフィスで働き、その後、家に帰ってからもメッセージの応酬が止まりません。
本当に行き詰まっていた時は、朝の7時から夜の2時まで働き続けました。
いつ寝てるんですか?
あまりにもメッセージがずっと続くので、外部のアドバイザーの方に
「マーケチームはいつ寝てるんですか?」
と言われていたそうです。
僕はマーケ担当で責任もある立場でしたし、どうにかせねばと日々奮闘してましたが、ぶっちゃけ毎日疲労困憊でした。
お客様の前に出て話をする日もあったのですが、そこでお客様から衝撃的な一言をもらいます。
今日は顔色いいですね。事件
「今日は顔色悪いですね、どうかしたんですか?」とかならまだ分かります。
そうじゃなくて、「今日は顔色いいですね」と、言われるまでになってたんです。
それもそのはず。
休日はほぼなし。
毎朝気合いを入れるためのエナジードリンクは手放せず、食事の時間がもったいないからと3食全てコンビニもしくは、オフィス近くのすき家の牛丼ばかり食べる日々。(※誤解のないように書いておくと、働きまくってたのは100%自分の意思なので誰のせいでもありません。)
不健康そのもので、仕事の調子も上向かない。
また、追い込まれているのは僕だけじゃありません。
僕が大量のアクションプランを立てた結果、マーケチームの同僚にも無理を強いることになり、皆が疲弊していたんです。
本当に辛い日々が続きました。
「結果を出せないのは自分の実力不足だからだ」との罪悪感も消えませんでした。
もう無理でした
そんな生活が5ヶ月ほど続き、僕は限界を迎えました。
いつものように夜遅くまで働いてると、同僚から別室に呼び出されこのようなことを言われたんです。
「最近マジでやばい顔してますよ。本来もっとできるはずなのに、やってることの精度も下がってます。頼むから休んでください。」
僕はまだいけると思ってたんですが周りから見るととっくに限界を超えていたようです。
そこからはもうダメでした。
自信や自尊心は底をつき、仲間も疲弊させるばかりの僕はこの場所にいても迷惑をかけるばかりで邪魔者でしかないと感じていたんです。
結果、2ヶ月後にそのチームから抜けることになったんです。
結果を残せず抜けたことはすごく悔しかったのですが、それ以上に僕の心は持ちませんでした。
人生最大とも言える挫折を経て
僕はプライベートも含めて、大きな事件に2度遭遇してます。
「そんな経験してよく普通に笑ってられるね。」と言われるような大きなトラブルを2回経験してますが、そのトラブルよりも、この期間で感じた挫折感の方が大きなショックでした。
自分の無力感が情けなさすぎて、自分の中でもうまく折り合いがつけられずにいたんです。
「あの時ああすれば、こうすれば、、、」とタラレバを考えても時すでに遅しってことは分かってましたが、それでも考えるのを辞めることはできませんでした。
ただ、あれこれ考えていたことで、変化の兆しが訪れます。
V字回復に成功
そのチームを抜けてから3ヶ月後くらいに関わった案件で、僕が当時置かれていた状態に近い状態になってる会社がありました。
そこも、売上が下がってきていて、少しでも売上の穴を塞ぐために毎日毎日ひたすら集客施策を打ちまくっていたんです。
僕はその時の経験があったので、やることを減らす提案をし続けました。
適切な課題を見極め、成果が出るところにリソースを集中させたんです。
結果、3ヶ月で売上は好調時の状態まで回復。
あれもこれもと闇雲にやるのではなく結果が出るところに集中する。
これだけでいいんだ!と心の底から気づけた出来事でした。
ついついやりすぎてません?
売上が低迷している時やこれまで以上の成果を出そうと狙っている時って、どうしても行動量を増やしがち。
行動を増やすこと自体はとても大事なことではありますが、無駄な行動を増やしても時間とお金、そして体力が無駄になるだけです。
増やした行動が、仇にもなることもあります。
やることを減らして一つの課題に集中すれば、結果は出ます。
勇気がいる行動でもありますが、その勇気が目の前の結果を生み出していくんです。
僕は
・身も心も疲弊した経験
・課題を見極め、適切な施策を打って成功した経験
両方を自分の身で体感してきました。
だからこそ、課題を見極めること、そして、その課題に集中することを大事にしているんです。
行動しているのに結果が出ないなら
僕自身の経験からも言えることですが、行動しているのに結果が出てないなら確実に取り組むべきポイントが間違ってます。
要するに無駄なことをしています。
無駄なところはできるだけ無くした方が楽。それにやるべきことをやれば結果もついてきます。
本当に成果につながるポイントってそんなにありません。
あれこれやりすぎずにちゃんと課題に向き合うことで問題はなくなっていきます。
その道中でやることが多いとか忙しいとか、ちょっとやりたくないことがあるって時期もありますが、一つ一つの課題から逃げずにやり抜くこと。
その積み重ねで売上は着々と伸びます。
もし、過去の僕のように心身に不調をきたすほどに働いているのに、思ったような結果が出ないと感じているなら、一度足を止めて、本当に大事なことは何かを考えるタイミングです。
そして、日々の行動を変えていくべきタイミングでもあります。
仕事術を発信することでお役に立ちたい
僕がnoteで仕事術のことを書いているのは、ここで書いた僕のエピソードのように行動してるのに結果を出せずに苦しむ人を減らしたいと思っているのが理由の一つです。(※仕事につながるからって理由も当然あります。)
仕事の進め方がうまくいかない、やってるの結果が出ないという方向けに、ディレクターの仕事術という形で、仕事術や仕事を進める上での考え方をこちらのマガジンにまとめているので、日々の行動変革に役立ててもらえれば嬉しいです。
最後に
この記事に書いたエピソードは僕の活動の原点にもなってるような内容です。
今回は無駄のない仕事の進め方が大事ってところにフォーカスして書きましたが、僕がもう一つ発信しているメッセージである「才能を活かそう」って話も今回のエピソードがきっかけになってたりします。
自分の素質・才能を無駄なく活かし、本質的に取り組むべき箇所にシンプルに取り組むことで、ストレスなく自分のペースにあった形でビジネスを成長させていける
これが、僕がビジネスに取り組む上での信念です。
今後もこの信念に沿った形で情報をお届けしていくので、よかったら僕をフォローしてもらえると嬉しいです。
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