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新潟県の「五百万石」と「越淡麗」の棲み分け戦略。

「久保田」は誰もが知っている新潟の地酒。しかしこの「朝日山」を知る人は少ないかもしれん。所謂地元でしか出回っていない、同蔵で醸すローカル酒だ。偶然見つけ衝動買い。しかも、米は「越淡麗」とは、これまた珍しい。

「久保田」は淡麗辛口の象徴とも言える新潟酒。米はそれを体現する「五百万石」を使用。久保田は五百万石しか使わない。まさしく新潟ブランドを象徴する日本酒。

しかし、五百万石にも弱点があり、高精米にすると割れてしまう特性があるため、米を半分以上削る大吟醸を作ることが難しい。ここが山田錦との大きな違い。

しかし、新潟県はどうしてもフルーティで濃醇な吟醸酒を作りたかった。そのためには高精米に耐えられる酒米を開発する必要があった。その背景から生まれたのが、この「越淡麗」だ。

山田錦と五百万石を掛け合わせた、すんげえエリートな酒米。五百万石と違い、山田錦の血が入っているので、味わいは自ずと豊潤となり旨味が増す。しかしイマイチ知名度が上がらない。酒蔵の人もその点を嘆いていた。酒米のブランド化は難しいんだなー。

しかし、最近の新潟県の日本酒は、五百万石で純米酒、越淡麗で吟醸酒とうまく使い分けてブランド価値を高めている。上手な戦略だと思う。

いい意味で新潟っぽくない。典型的な淡麗辛口ではないが、そこはさすが新潟、「淡麗」な部分は少し残しながら旨味を両立させている。お陰で引っかかりもなくすいすい飲めていしまう、いわゆるヤバい酒だw

北海道人なので、南幌ジンギスカンに合わせてみた。あれ、空いちゃったよ四合瓶w

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