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焼肉トラジの「焼肉大学」

かの焼肉トラジには、「焼肉大学」という社員教育カリキュラムが存在する。そこで焼肉の歴史、材料、酒、調味料等を体系的に学ぶことができる。そのテキストを要約したのが本書。

殺生のできない仏教国家の朝鮮が北から蒙古民族に侵略されたことによって、焼肉という食文化が根付いたという。冒頭の数ページから、あまりにも面白くて止まらなくなった。

ロースとカルビ、ユッケといった基本食材のルーツやおいしく食べる方法はもとより、発酵キムチと浅漬けキムチの違いから産まれた日韓貿易摩擦、牛の4つの反芻胃の小型化による上ミノの高騰。それで思ったけど、焼肉の変遷は世界の情勢と面白いほどリンクしてくる。

牛肉のたんぱく質は加熱すると収縮するため、その隙間から肉汁がこぼれるそう。短時間で高熱で焼く。焼けたら熱の影響を受けない端部に移す。あるいは野菜を巻いて食べるというのも理にかなっていると、筆者は指摘する。

焼肉好きにはたまらない。
とりあえず牛角に行きたい。

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