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5分でわかる男性更年期障害

最近調子が悪い
イライラする
眠りが浅い
疲れやすい
集中力が落ちてる
ミスが増えた
異性に興味がなくなった
汗が出る

『5分で分かる男性更年期障害!総論』
『更年期障害』と言いますと、”女性の病気”と思われがちですが、実は男性にも”更年期障害”があるのです。男性が年齢とともに経験するさまざまな症状を指します。しかし、まだあまり知られていないこともあり、誤解や無理解が多いです。そこで、今回は症状や受診のタイミング、治療法、そして治療後のどのようなことが手に入るのかについて具体的に解説していきます。
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①婦人科はあっても”紳士科”はない!


 男性の寿命は女性よりも短い

日本では6年以上も男性は短い状態です。世界的にみても男性の方がが短命である国がほとんどです。男性の方が長寿な国はアイスランド、フィージー、マカオがありますが、その他の国での明らかな報告はありません。そのようなことをふまえ、1998年、WHO(世界保健機関)が、「男性への医療対策が必要!」と”男性の健康に関心を持ち、改善に向けた取り組みを推進するための重要な指針”としてジュネーブ宣言を採択しました。男性更年期障害は、多くの中高年男性が健全に年を取って行く際には十分に注意しなくてはならない疾患とされています。推定患者数は600万人と言われています。

②男性更年期障害はなぜ起きる


男性ホルモンであるテストステロンが減少することによって起こります。テストステロンは、男性の性的特徴や生殖機能、筋肉の維持、骨の健康などに重要な役割を果たしています。具体的なメカニズムは完全には理解されていませんが、中高年男性において、テストステロンがストレスなどで急激に低下することにより、不安感、疲労感や筋力の低下、性欲の低下や勃起障害が起こってきます。

③男性更年期障害の症状と影響


男性更年期障害の症状についてご説明します。多くの場合は、仕事での集中力やエネルギーが低下、身体の不調、性的な関心やパフォーマンスに変化が生じること等が起こってきます。具体的な症状についてお伝えします。

*精神的症状: 

 ・イライラや怒りの増加: 小さなことにイライラしたり、感情的になりやすくなる 
・抑うつ感: 無気力や悲しみを感じたり、興味を失ったりすることがあります。 
・不安や心配の増加: ものごとに対して過度に心配したり、不安感を抱くことがあります。 
・集中力の低下: 注意力や記憶力の低下がみられることがあります。
・疲労感: 持続的な疲労感や体力の低下を感じることがあります。 
例えば)男性ホルモン(名称:テストステロン)は不安を取る作用があるのですが、そのテストステロンの分泌が減る事により、いつも普通にやっていたことが「大丈夫かな?」と心配になり、「やめておこう」と躊躇してしまい、あとになってから「やっておけばよかった」と後悔し、ぐるぐると頭の中で何度も同じことを考えてしまう。といったことが起きます。

*身体的症状:
・ホットフラッシュ(ほてり): 突然の発汗や体温の上昇を感じることがあります。
・睡眠障害: 眠りにくさ、夜間の目覚め、不眠症などの睡眠の問題が起こることがあります。
・疲労感: 日常の活動に対して疲れやすくなったり、持続的な疲労感を感じるあります。
・筋肉の減少や筋力の低下: 筋力や体力の低下を感じることがあります。 
・関節の痛みやこわばり: 関節や筋肉の痛みやこわばりを感じることがあります。 
例えば)身体の頭痛、腹痛、関節痛のような身体の違和感、痛みがあり病院を受診するも「なんともない」と言われる。けれども、明らかに今までとは違う体の状態である。というようなことがあります。

*性的症状: 
・性欲の低下: 性的な欲求や興味が減少することがあります。
・勃起障害: 勃起の困難や性的な機能の低下がみられることがあります。 
・性的な満足感の低下: 性行為における快感や満足感が減少することがあります。
・オルガズムの変化: オルガズムの強度や感じ方に変化が現れることがあります。
・射精障害: 射精の遅延や制御困

④病院受診のタイミングと診断方法


いつ病院を受診すべきなのでしょうか?
半数の方は、奥様などパートナーの方から「最近イライラが激しい」「ボッーとしてる時間が多い」「覇気がない」等のことで「男性更年期障害って病気あるらしいよ。受診してみたら?」と言われて受診されます。ご本人は、「何とかしなければ!」と不調に気がついてあるのですが、病気とは考えずに、”悩みながらも頑張る”状態でどんどん疲弊していきます。
「病気というほどではないけど”なんか上手くいかない”」と感じた時は、男性更年期外来へ受診ください。専門医の目安として、日本メンズヘルス学会が「テストステロン治療認定医」を認定しています。
診断は、精神症状、身体症状、性的症状に関して詳しい問診を行い重症度を判定します。続いて、血液検査を行い、男性ホルモンの値などを測定し診断します。必要があれば男性ホルモンを生成する精巣や副腎の検査を行うこともあります。
自覚症状と検査結果により総合的な重症度を判定し、症状にあった治療の選択肢を絞り込みます。

⑤男性更年期障害の治療法


男性更年期症障害の治療法について詳しく見ていきましょう。
*生活療法: 健康的な生活習慣を取り入れることが重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理、十分な睡眠など、健康をサポートする習慣を取り入れましょう。中でも、ストレス管理が重要とされています。
*ホルモン補充療法: 男性ホルモンであるテストステロンの補充を行うことで症状の改善を図ります。注射剤、軟膏にて補充療法を行います(軟膏による治療は保険適応外です)。米国では約300万人がホルモン補充療法を受けています。
*補完的療法: 漢方薬(補中益気湯、八味地黄丸、十全大補湯など)を男性ホルモンの産生を促す目的で用います。その他、サプリメント、アロマセラピー、マッサージなどの補完的な療法が利用されることもあります。ただし、これらの療法については科学的な根拠が十分に確立されていないため、注意が必要です。

⑥治療後の改善度


最後に、男性更年期症候群の治療後の改善度と状態についてお話ししましょう。
ホルモン補充療法を3か月行った結果です。
 全体有効率:66%
  精神心理症状有効率:62%
  身体症状有効率:70%
  性機能関連症状有効率:67% 
 (出典:臨床泌尿器科 vol.73 no.1、男性の百寿社会のためにテストステロンの徹底理解)

体調の安定や精神的な健康の向上により、日常生活の質が向上し、パートナーとの関係がより円満になることが期待できます。

まとめ


以上が『5分で分かる男性更年期症候群!総論』の内容でした。男性更年期症候群の症状や影響、病院受診のタイミング、治療法、そして治療後の改善度と状態について具体的な情報をお伝えしました。この症候群に関する理解とサポートが重要ですので、ぜひ周囲の方々と共有して頂くと幸いです。最後に、健康で充実した生活を送るために、医師の意見や専門家のアドバイスを受けることやパートナーとのコミュニケーションを重視しましょう。男性更年期症候群は個人によって症状や治療効果が異なる場合がありますので、専門家の助言を求めることは非常に重要です。また、パートナーとのコミュニケーションを深めることも大切です。症状や治療の進行についてオープンに話し合い、お互いの理解とサポートを促進しましょう。
男性更年期症候群は、多くの男性が経験するものですが、まだまだ認知度が低いという現実もあります。そのため、私たちが情報を広め、理解を深めることが重要です。この動画を通じて、男性更年期症候群に関心を持ち、必要な知識を得ていただければ幸いです。
最後になりますが、健康で充実した生活を送るためには、自身の身体と心の変化に敏感になり、適切なケアを行うことが重要です。定期的な健康チェックや医師の診断を受けること、バランスの取れた食事や適度な運動を心掛けることが大切です。
それでは、男性更年期症候群についての理解が深まったことを願いながら、今回を締めくくります。、ありがとうございました。皆さんの健康と幸福を心からお祈り申し上げます。

<参考>
5分でわかる「男性更年期障害」

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