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違いの分かる女子高生

⑴「赤点も、みんなでとれば怖くない?!」

私自身、高校のある時期までは理科があまり好きではありませんでした。

なぜなら、私が高校に入学して生物の授業の担当になった先生は

50分授業の半分は板書
あとの残りの半分は
まるでカセットテープを早送りして聞くような速さのマシンガントークだ。
しかし

誰ひとりと、板書が終わっていない。

よって、ノートに書き写すのが必至でした。

誰ひとりと

「話、聞く余裕ないですが…」
(だって、この先生自分が書いたら容赦なく黒板消しちゃうんだもんね…)

という状況でした。


チャイムが鳴ると

決まって

「では、時間ですので」

まるで

『ドクターX』の大門さんか?

『ハケンの品格』の大前(晴子)さん

のごとく

教室を去る。

恐れ多くも
生徒で教わる立場ながらも

「この人ホントに人に教える気あるのか?」

「給料さえもらえれば、あとはどうでも良いと思っちゃいないか?」

ついには

「この人何のために教師になったの?」

「全く空気が読めないにも程があるは…」

ひとり私は心の中でツッコミを入れていた。

当然ながら試験では
私を含めクラスの半分近くが

赤点決定

という無残な結果が待っていた。
ある意味、これぞ
「赤信号 みんなで渡れば怖くない‼」

ではないが

「赤点も、みんなでとれば 怖くない」

ときたもんだ‼

⑵先生が変われば苦手な授業もこうも変わるとは…

どうにか、こうにか一年間やり過ごして
2年目以降は全く別のタイプの先生になった。

この先生になってからは

あまり好きではない生物の授業が楽しくなり始めてきた。

なぜなら、この新しく私たちのクラスの生物を担当した先生の授業は
顕微鏡を使って実際に様々なものを見たり
実験したりすることが多くなったからだ。

しかも、時間が余れば
顕微鏡で色んなものを見てよいときた。

当然だが、ミクロサイズの虫がプレパラートにのっかるのを見ると

超巨大サイズ化される。

私が在籍していたクラスは文系クラスだったので40人くらいのうち8割程度が女子だった。

「きもーーい」

とか

「もう、無理ーーー」

言いながらも

大体の女子は虫が苦手で実験の都度大騒ぎでしながら
少なくとも1年生の時の生物に比べれば比較にならないくらいに毎日がワクワクでした。

⑶ぼっとん便所でアブ・蜂・ハエと共生
これって『リアル北の国から』じゃん


私の幼少期は家の近所には夏になると

わざわざカブトムシごときで
デパートに行きお金を出さなくても
近所の土手や河川敷や空き地などに行けば

いつでも取り放題‼

時には

ヤモリが風呂の窓に張り付く環境
でした。

さらに、夏休みに祖母の田舎に行けば
トイレは暗闇の中にある外の離れに行き
アブ・蜂・ハエと共生しながら用をたす。
当然、明かりは裸電球一つの場所に
ぼっとん便所。
子どもながらにも
落ちそうになりそうなスリルと変な汗が…
夜は毎晩リアル肝試し状態でした。
ある意味

『リアル北の国から状態』

自然が多い場所が遊び場でした。

そんな環境で育ったせいか割と、他の都会っ子の学生に比べれば虫や昆虫は抵抗なく触れました。

そんなことで、黙々とプレパラートの上に虫をピンセットでつまんで顕微鏡を眺めているだけでも

ある意味

「すげー」

言われてしまう程でした。

⑷リアル静電気ビリビリ実験

ある時、実験大好きな先生の提案でなぜか?生物の授業なのに

『静電気のビリビリ実験』

やったことは記憶に鮮明に残っています。

まさに、こんな感じのシチュエーションでした。

それは、みんなで輪になって一斉に手をつなぎ静電気を流すという単純な実験でした。

それはまるで
『ダチョウ倶楽部』のあの方が熱湯風呂のバスタブの淵にまたがって

「押すなよー」

と言いつつも後ろを

ちらっと

振り向き

いつ押されるのかドキドキはらはらするような心理と
ほぼほぼ同じような気持ちだった。

ある意味
インパクトデがデカすぎて
「記憶に残らない訳ない」
と言った方がよりリアルなのかもしれません。

⑸違いが分かる 女子高生

その頃あたりから

教科書を読んで・見て

「分かったー」

というのと

体験することで

「分かったー」

というのでは理解の質が断然違う。

ということが
本能的に・直感的に
理解できるようになってきました。

⑹先生の器の大きさも影響するよな

そして、この先生の人気の秘密は器の大きさもありました。

何よりも生徒自身が

多少、ビーカーが沸騰しすぎて爆発しようが
アルコールランプが炎上しようがなんだろうが

「まぁー、こんなこともあるよね」

非常に寛容な先生だった。
生徒が安心してチャレンジできるようにする。
これもある意味

生徒のヤル気スイッチを押す環境要因

だと考えます。

よく学生時代の苦手科目は、教える先生が変わることで

「嫌い」が「好き」になってきたり
又はその逆パターンも大いにある。

⑺生徒が授業に興味を持つように促すコツはここにある

ある意味私は2年生になり新しい生物の先生の授業を受けたことから

授業を楽しくするには
授業の見せ方一つで
こんなにも(例え分からなくても)興味を持たせるもんなんだな
ということ気がついたのでした。

思えばこの頃あたりから
なんとなくとっかかりにくい授業になると

「これってどうにかならないの?」

「あーすればもっとよくわかるんじゃん」

と妄想するようになってきた。

そして、ついにはその妄想?!が開花する時がやって来た!

次回へ続く。




















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