記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【感想128】インサイド・ヘッド2

 明日から一泊二日で関西だし全然何も考えないで応募して結局仕事早めに抜けて行ってきたけれど、本当にいい続編を見れた。
9年もたってることに驚かされるけれど、題材の良さとライリーの成長が「トイ・ストーリー3」に近い感慨深さを嫌でも感じさせられるのでとにかく良い。

他人に勧めやすい ★★★★★
個人的に好きか  ★★★☆☆

 ライリーが思春期になったことで複雑な感情も芽生え始める、ていうあらすじではあるけれどきっかけが友達と高校からは別々になることを隠されていたこと、年上グループに馴染むための虚勢が新しい感情たちにリンクしているところが特にうまいなと思った。
実は両親にも同じような感情たちがいて、今作で出てくるシンパイ達がいなかったことにもちゃんと理由付けもできるし成長することで複雑になっていく内面を表している。

 映像面ももちろん、というか怖いぐらい良い。
アイスホッケーの最中に削れる氷の飛沫の1つ1つがよりリアルな上に、今作から出てくるライリーが心の奥底に閉じ込めた思い入れあるキャラたちのデザインも別タッチで存在させているのでシンプルな技術力の差で驚かされる。そんなキャラたちのコメディとしての扱いも上手で、加えてヘイトキャラになりがちな立ち回りでもしっかりと見ている側が不快なまま進み切らないような展開も用意されていたりと、至る部分でのテクニックの巧さが特にすごかったなぁと思わされた。

 今作でも最近の例に漏れず明確なヴィランがいない。と言いつつもシンパイが暴走してライリーの焦燥感を煽り続けていくのが大筋になるので新キャラたちがヴィランサイドっていう見方にはなる。
けれどもヨロコビ自身も前作同様かなり危ういことをしていて、明確に誰が悪いというよりも独りよがりな姿勢が咎められているっていうのが近いかもしれない。

 特にシンパイがフル稼働している最中のライリーはかなり思春期ドストレートな描写が多くて、そんな彼女が成長していく過程の中でひと騒動起こしている感情たちの帰結が見えているからこそ王道な思春期の出来事がより面白く見えてくるところもある。こういうところの起承転結が丁寧且つ上手いのがピクサーやディズニースタジオの特賞だけれど、「ソウルフル・ワールド」に近い、大人になったからこそ余計に響くものがあるラストなのが本当に良くない。開始前に出された監督のメッセージも込みで、大真面目に心に響いてしまった。


 本編で明確に打ち出されるメッセージは勿論いいんだけれど、それに加えて独りよがりではなくチームワークでやっていくことの重要さが込められているような感じがしたし、特に今作だとより実感できるようなお話だったなと思う。
今回の試写会では前作のあらすじをちょろっと流してから始まったりと意外なアシストもあったし、もしかしたら前知識ほぼなしで行けるかもしれないので興味湧いた人は8/1(木)に映画館で見てみてください。
流石に試写会応募者が舐められてたわけじゃ、ないよな.........?


 

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?