ストーリー・オブ・マイ・ワイフの話【感想8】

 169分という長丁場だったけど、結構楽しめたので雑記で。

 大枠は「貨物船の船長としてずっと生きてきた童貞が結婚を勧められたので、今から店に入ってきた最初の女と結婚すると宣言したのを実行した後の一幕」。

 結構序盤で気づくけど、主人公のヤコブがド素直なチー牛メンタル。なので成り行きとはいえ結婚したリジーが匂わせまくるとしっかり疑うし、実際に探偵を雇って浮気の真偽を確かめます。
こんなチー牛野郎の視点でずっと話は進むので、男性が鑑賞するとめちゃくちゃ「あっ......」て他人事では済まない心情になる。正直に言うと、ワイ君のような平均未満の経験値しかないのもあって脂汗もジワリと出ていました。

 逆にリジーの視点は一切語らない、多少のヒントになる描写がある程度なので結末込みでどういう感情を抱くかは人それぞれだと思います。
上の文章でも書きましたけど、この映画はチー牛主人公の視点のみで進むので見ている側まで惑わされるような作りになっています。
自分の中である、個人の解釈としては一個だけ引っ掛かることはあるけどそれ込みで薄っすらとどういう人物なのかは固まっています。

 昨今の「なんでも言葉で説明」物語の風潮とは真逆の作品なので、とりあえず集中しやすい映画館で公開している間に見てほしいです。こういうのって、見た人の感想が分かれるから面白いじゃないですか。(雛壇芸人)


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