【感想73】コカイン・ベア

どうせならTOHOじゃなくてミニシアターの配給だったら良かったな。
こういうバカ映画はシネコンとかで見るとすごく違和感ある気がするし、客層もピンキリ過ぎるし。

他人に勧めやすい ★★★★☆
個人的に好きか  ★★★☆☆

『マッド・ハイジ』ほどじゃないけれど、ちゃんとバカ映画っぽいし描写も気合入ってるのでいろんな人が満足できる映画だと思う。

元は1985年に起きた事件で、実際には投棄された大量のコカインを摂取した熊は過剰摂取で死亡したけど普通にハイになったらどうなる?を描いたパニック映画になってる。

見ていて思ったのは
・B級っぽいな~~
・クマもっと見たいな
ていう要求が多いので、あんまりハマりきらなかったっていうのが本音。

出てくる人間たちはガンガンにタバコを吸う上にそれを隠してるレンジャーのおばさんや自然に対する傲慢さの入った自信を持つおじさんに堅気じゃないテンプレ悪党だったりと、アホに振り切った人間はゴア描写込みでかなりどぎつい仕打ちを受けるのはマジで爽快感あるし楽しいシーンだった。
特に小屋内でのひと悶着やその後の救急車でのカーチェイスはこの映画で一番見どころになると思う。

あとは日和って直接クマに襲われたシーンを見せないとかもなく、ちぎれた脚が放り出されたり、ガッツリ食われているところを隅の方で見せ続けたりと変にそういった描写が苦手な人向けに気を遣うようなところもないのは興が削がれるようなこともなかったので楽しんで見れた。

それでもイマイチな気分だったのは足りないなってところが多かったから。
どうしても比重多めになっていた「見えないクマに怯える」が物足りなさの大半を占めていて、あんまりキマってる様子が見れなかったなっていうのが正直なところだった。

あとは拭いきれない「B級映画の要素をなぞっている」感。
感じ方に個人差ある気はするけれど、天然で作った狂気じみたシーンはそんなにないので養殖のB級だ、ていうのが見ている間よぎった。


他人に薦める分には挙げやすいけれど、めちゃくちゃ面白い!とか今年のトップ層に出る面白さだ!ていう感じにはならなくて、抜き出たところはないよな、ていう感想に落ち着く。そんなもんぐらいの温度感で見るのが正し映画な気もする。

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