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【感想43】グリッドマン ユニバース

 戦隊のお祭り映画っぽいけれど、実は『SSSS.GRIDMAN』がメインで、『SSSS.DYNAZENON』は客演ぐらいの割合。
とりあえずグリッドマンは好みだったしまぁ…て感じで行ったら俺そういえばグリッドマンめっちゃ好きだったな…て思いながら帰れた。

 『SSSS.GRIDMAN』最終話後からの時系列で、響裕太が学祭きっかけで六花に告白する、と意気込んだ時に合わせて起きた本来ならもう起きないはずの怪獣騒動を発端に、『SSSS.DYNAZENON』の面々が登場してこの世界に何が起こっているのかを探っていく、というようなお話。
時間いっぱい「裕太と六花って結局どうなんの?」ていうのが主軸に据えて、基本的にグリッドマン周りの人物を中心に展開される。
よくよく思い出せばダイナゼノンは似たような蓬と夢芽の仲も本編の着地もいい落としどころが見つかっている一方で、グリッドマンは裕太は記憶がすっぽり抜けた状態だしダイナゼノンに比べると延長戦をやる余地がある終わり方をしていたので、こっちがガッツリメインで進むのはそりゃそうだなと。

 グリッドマン世界自体がアカネの作った世界ということも絡めて、自分たちが虚構の存在ということに皮肉な表現を用いる節が出てくる。
学園祭でアニメ本編であった出来事を風化させたくなくてその時のことを演劇にしようというので六花と内海の二人が脚本を書くけれど「リアリティがない」だとか、物語中盤で発生する事象でのキャラクターたちの発言だとかにメタフィクション視点での台詞がちらつく。ここも『SSSS.GRIDMAN』での世界観に関わってくるポイントってのもある。
そんな中でハチャメチャに楽しい最高のグリッドマンの戦闘とSSSS.シリーズのみんなが大好きな部分を濃縮したシーンを大量にぶつけてくるので、変にしこりを残さずに終われるのがめちゃくちゃらしくていいなって思った。


 そんな感じで、シリーズらしい爽快な展開と絵に少しだけ影を見せる要素もありつつと正統な続編として満点に近い映画なのでマジで見てよかった。
順当にリアルタイムに楽しんでたアニメの続編をオリジナル映画として見れるのはとてもいいことなんだと思う。

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