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視聴者にやさしい「オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」【感想3】

 大阪帰りはヤコバ確定で絶対身体が悲鳴を上げるだろう予想で有休を使ったんですが、案外余裕があったので外出てオッドタクシー見に行きました。
トイレの個室に携帯を置き忘れる失態をし、その個室へ後に入った人が10分強出てこない異常事態が発生し携帯を事実上の人質として取られて身動きできない時間が出来ました。こういう時はほかに人いないのを見計らってノックしたり戸を軽く蹴ると慌てて出てきてくれるので漏れそうなときとかは活きると思います。

 で、本編としては「テレビ本編を見終わった人に向けたアンサーをくれるご褒美」映画という感じ。

 前半は事情聴取のような形で回想に近い総集編、後半は最終話付近を再編したもの、終盤にきて追加のシーンが来ます。
で、個人的な感想としては評判以上に満足して劇場を後にしたぐらいいい映画だなと思ってます。
こういったアニメシリーズの映画作品を見る前ってほんへの内容が若干忘れ気味になりがちなんですが、総集編がこの忘れがちな部分へのリマインドをしてくれて、いったん見返すためにまた1クール分の視聴時間を取られるような必要もないので視聴者側に親切です。
加えておさらいをした直後に後述の追加シーンを見せてくれるので、「あ、ここどうだったっけ...」みたいな変なところで記憶との齟齬が生じて躓くような事象は抑えられていると思います。こういうところが特に優しいなと、個人的に制作側に感じた印象の1つです。

 後半は再編なので置いといて、終盤はアニメ最終話のラストシーンからの続きを見せてくれています。
結論から言うと、知りたくなる情報を最低限提示してくれてたのでこの映画だけで完結している。と言える範疇にはあります。
エンドロール中のクレジット横の絵も利用しているので断片的な情報をちらほら、といった形式ではありますが、ガッツリ描写するような野暮ったい演出は合わないというかやりはしないだろうなぁ...と思っていたのですんなり頭では受け入れられました。

 この映画の見る手順としては”アニメ→映画”で、ベストな状態で見れるのがリアルタイムで見ていた人、て感じだと思います。オッドタクシー自体群像劇として秀でているアニメでハマると一気に見入ってしまう力があるので、アニメに抵抗ない人に見てもらってから映画に行くのも全然良いと思います。ちなみにデュラララ1期目がオッドタクシーとほぼほぼ同じ構成で、リアルタイムで見ていた時は中1の冬にニコ生一挙放送で初めてデュラララを見た時の感動を思い出しながら見ていました。
実はこの作品、後味の悪い結末では一切ないのでより幅広い層にお勧めしやすいアニメになったと思っています。リアルタイムで見ていた覚えがある人は特に、時間があったら見てほしい一作です。


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