【感想39】ホーリー・トイレット

 バカ映画だと思って行ったらいいバカ映画だった。

 話は本当に「34分後に爆発する仮設トイレからどう脱出するか」一本で1時間半が終わる。
34分間を必死に間延びさせているわけじゃないのでその辺りでダレてつまんなくなるとかないです、流石に。
他にもなぜか日本人が出てくるせいで日本語を使った訳のわからないシーンがあるおかげでめちゃくちゃ具合がより増して場内で笑い声を聞きながら見れるので、映画館での雰囲気込みで楽しむなら早めに見ておくのをお勧めします。



 より詳しい導入としては、仕事の一環で建物を爆破で吹っ飛ばす予定のフランクは目覚めると右腕がトイレごと貫通する状態で鉄筋が突き刺さっている中、仮設トイレから出られないうえにいるのはその爆破予定の現場。34分後に爆破予定の現場にあるトイレからどうやって脱出するか?という話。

 右腕の状態がモロそうではあるんだけれど、ゴア描写が結構多い。
トイレでの話なので当然うんこやおしっこは出てくるけれど、同じかそれ以上にゴア描写が出てくる。こういうシーンは苦手だからこうなっちゃうのかなぁ...ていう不安がいつもあるけれど、ホラーだと杞憂になるはずなのにこの映画だとちゃんと不安に思った通りの描写が出るのである意味優しい気はします。シレッと身体欠損も出るし、普通にキツイ描写は隠さず出します。

 あとはバカ映画らしくジョジョに近い理論ですべてを展開していくので、面白ではないけれど笑っちゃうようなシーンは多い。君が代をバックにスローモーションとか、気絶した後に見た夢のシーンとか、腕を重機でツキまくるシーンとか。
ラストは特にこういうシーンの畳みかけになっているので、目が離せなくなっているしなんだか壮大な映画を観ている気になる。


 『フェイブルマン』とか早く見たいのはあるけれど、なんだかんだで先に見ておいてよかったなって思えるぐらいは笑えたし面白かった。
鉄筋が刺さっているシーンとか思った以上に顔が引きつる痛々しいシーンは多いんだけれど、それを上回るバカシーンばっかで楽しかったなっていうのとラストシーンの清々しさでなんかいいなってなってしまった。


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