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皇居三の丸尚蔵館〜太田記念美術館

今日から東京鑑賞旅です。今年は遠征のたびに雨が降って天気に恵まれなかった感がありましたが、今日は晴れて暖かく、コートが要らないくらいでした。
新幹線で東京駅に到着し、軽くお昼を食べて東御苑へ歩いて向かいました。目的地は皇居三の丸尚蔵館です。今、「皇室のみやび -受け継ぐ美-」第一期の展示をしています。

皇居三の丸尚蔵館

完全日時予約制ですので、前もって予約をしていた時間に到着するように行きました。これから行かれる方、館ではチケットの販売をしていませんので気を付けてくださいね(知らずに来て、見られず帰る方をお見かけしました)。
第一期は「三の丸尚蔵館の国宝」がテーマで、《春日権現験記絵》巻十二、《藤折枝蒔絵箱》《蒙古襲来絵詞》後巻、そして伊藤若冲の《動植綵絵》より4点、《屏風土代》です。これらは全て撮影可能で、ちょっと驚きました。

春日権現験記絵より

春日権現験記絵は、鹿さんが大勢登場です。東大寺の僧の恵珍さんが夢の中で地蔵菩薩に会うシーンです。

蒙古襲来絵詞より

蒙古襲来絵詞は、実は馬が血まみれになっているあたりしか本物を見たことがありませんでした。これは竹崎季長の出陣のシーンです。季長と人物の横に書かれています。

動植綵絵より 老松白鳳図

若冲はさすがの人気で、撮影したい人たちに囲まれていました。鮮やかな色、細かい描き込み、若冲は迫力がありますね。特に、この動植綵絵は凄みがあると思います。
国宝を見たあとは、もう一つの展示室で「令和の御代を迎えて  天皇皇后両陛下が歩まれた30年」を見ました。結婚の儀のお衣装や即位の儀のお衣装、お祝いの品の数々など美麗でした。

東御苑にて

お天気が良かったので東御苑を少し散策しようと歩き始めたのですが、本丸や大奥跡まで行って同じ道を戻ろうとしたのに間違えたようでどんどん自然豊かな場所へ入り込んでいき、小川の上の石の上を歩いたりなどしつつ何とか大手門まで戻り、移動です。

太田記念美術館

原宿駅の近くにある太田記念美術館へ行きました。こちらでは葛飾応為の「吉原格子先之図」を始めとする肉筆画を多数展示しています。応為のこれは、何年か前に大阪で見たのですが今回3年半ぶりの公開とのことで、是非また見ておきたいと思い足を運びました。

http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/yoshiwarakoushi

フライヤーより

応為の落款は無いように見えますが、提灯に「応」「為」「栄」←応為の本名が栄なんですね …の3字が書き込まれています。隠し落款といいます。
応為は北斎の娘ではありますが、その画風は父とはかなり違っていて繊細さがあると思います。光と影の鮮やかな対比は、洋画の研究を(父と同様に)していたのかなとも思いました。
その他、北斎や広重、歌麿、春信など浮世絵のオールスターの肉筆画を多数楽しむことができました。地下の視聴覚室では30分ほどの浮世絵の歴史のビデオの上映があり、それも楽しみました。

雑誌「ひととき」

今回、JR東海ツアーズの「ずらし旅」を利用して上京しまして、往路のみグリーン車しかとれなかったためグリーン車を利用したところ、座席の前のポケットに芦雪の絵の表紙の雑誌を発見し、持ち帰ってきました(お好きにお持ち帰りくださいと書かれていたので)。芦雪の記事だけでなく各地のミュージアムの記事もあり面白かったです。


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