料理はモノづくり

おはよう。

私は物づくりが好きらしい。
断じて、料理が好きなわけではない。
そして、料理が得意なわけでもない。
でも、一人暮らしをしていた時、生きるために料理していた。
学生の頃に実家にいた自分も驚きだっただろう。私が料理していたのである。

学生の頃の私を知る研究室の同期と飲んでいる時、「料理するなら、それアピールすれば良いじゃん。料理する女性が良い人はいっぱいいるよ。」と言われたことがある。男性からの有り難いアドバイスだが、料理ができるアピールすることによる、私への料理の期待値が上がることは断じて避けたい。
女性に多いおしゃれな料理を作るセンスはないし、料理する人として見初められたいわけでもない。

一方で、一緒に飲んでいた研究室の先輩(これまた男)は、学生の頃から「料理ってね、物づくりと一緒だから。だから理系の人って向いてると思うんだよね」
何言ってんだこの先輩は。なんて思っていたけれど、今ならとってもわかる。そして、私もそのうちの一人だった。(今度会う時、面と向かって心の中でそっと謝っておこう。)

かくして、私の料理奮闘日記は、一人暮らしと共にスタートした。
なにより、まずは基本からだな、なんて思って基本中の基本メニューが載っている本を買い、いつも何気なく食べているメニューを作ってみた。
そうこうしていると、次に挙がる課題は、素材の保存だ。よし、保存の仕方を学ぼうと、冷凍保存の本を買った。
そんでもって、次は、平日の夜、遅く帰ってきて夕飯を作るという生活活動はできないぞ、と思い、週末ストック形式にシフトした。
そこで重宝したのは、スープストックだった。

この本の良いところは、1つのベーススープを作ると、アレンジ次第でそこから3種類くらいの異なる味のスープストックを作ることができるのだ。
ということで、数種類のスープを週末に作り込み、必要な分だけ朝食や夕食で消費するという平日を過ごすようになった。

中でも、カブと帆立の貝柱のスープストックは、重宝した。
それまで、自分でカブを調理したことはなかったし、カブってどうやって食べれば良いのかもわからなかった。でも、これをきっかけに、カブの葉もジャコと混ぜて炒めれば、ご飯のお共になるし、スープにすると柔らかくて美味しい。遠い存在だったカブくんが、一気に身近に感じたものだよ。

料理はモノづくりだ。

さて、自粛生活の気晴らしにでも、久しぶりにスープを作ってみるかな。

今日もいってらっしゃい
そして、おかえりなさい


文章にあった絵を書いてくださる方、募集していたり。していなかったり。