見出し画像

弁理士試験に挫折や失敗は付き物

弁理士/ネーミングアドバイザーのヤマダです。

日々報道されるニュースの中から皆さんのビジネスに役立つネタ、知的財産に興味を持ってもらえそうなネタを紹介します。

今日のネタは、弁理士試験です。

■令和3年度弁理士試験始まる!一次試験の内容とは?

今週の日曜日、7月18日から弁理士試験が始まりました。

最初の関門は一次試験。短答式試験とも言われます。五択のマークシート方式です。但し、どの枝にも該当しないという解答(通称「ゼロ解」)もあるのが厄介です。

特許・実用新案法から20問、意匠法から10問、商標法から10問、国際条約から10問、著作権法・不正競争防止法から10問。合計60問を三時間半の間に解かなければいけません。

合格点は満点の60点に対して65%の得点(39点)を基準として、二次試験に進む人数を考慮して適宜設定されます。

また、科目毎に足切り点が設定されていて、各科目の満点の40%を下回ると不合格です(この科目足切りの制度は私が受験していた頃はありませんでした)。要は各科目、バランス良く得点する必要があり、「捨て科目」を作れないということです。

今年の試験でも総得点は46点と余裕で合格レベルなのに、著作権・不正競争防止法の得点が振るわず、涙を飲んだという方もいました。なかなか厳しい…。

■「記念受験」は勿体ない。「経験値」は真剣勝負をした人にだけ蓄積される

Twitterを見ていると、受験生からのリアルな感想が書き込まれていて興味深かったです。

その中で気になったのは、「今年は記念受験だから」というTweet。

勿体ないですね。どうせ受けるなら合格を目指してやったらいいのに。必死に取り組めば合格する可能性もあるはずです。端から諦めていたら受かるものも受かりませんよ。

本人は「いい経験になった」と言っているけど、そうではないでしょう。

「経験値」というのは真剣勝負をした人にだけ蓄積されていくもの。受ける前から不合格になったときの言い訳を考えている、予防線を張っている。そんな状態で試験を受けても経験値が増えることはないと断言しておきます。

■つまらないプライドは捨てる。貴重な機会を失わないために

でも、受験生の立場からすると、落ちたら恥ずかしいという気持ちがあるのはわからなくもないです。特に一次試験の場合には。

元勤務先でこんなことがありました。

新人のS君。学歴はピカピカ。地頭は良い子でした。「一次には絶対合格しますよ!」なんて、威勢よく宣言し、一週間も試験休みをとったんです。

そして、試験明けの月曜日。「どうだった?」と聞いたら、「頭痛がしたから行きませんでした」って言うんですよ。1年に1度の試験。頭痛がしたくらいで棄権しますか?

結局、彼は思ったように準備が進まなくて、逃げてしまったんです。結果が出るのを恐れて。「僕は受けていない。不合格じゃない。」と言いたかったのかもしれません。貴重な機会を、つまらないプライドでドブに捨ててしまったということです。

もう10年程前の出来事です。が、今でも彼の名前を弁理士名簿で見ることはありません。

■毎年客観的な評価を残し、次の試験に繋げる

まぁ偉そうなことを言ってきましたが、私自身も弁理士試験の落ちこぼれでした。平成8年から受験を始めて、平成22年に最終合格するまで15年かかりましたから。

ただ、その15年間、メンタル不調で死んでいた1年を除いて毎年、試験だけは受けていましたね。合計14回も(苦笑)

準備不足の年もあったし、体調が優れない年もありました。それでも、その年に自分がやってきたことの客観的な評価を残しておく。現状から目を背けない。

劣等生の私が最終的に何とか合格を勝ち取れたのは、こういうのが地味に効いていたんじゃないかなと思っています。弁理士試験に挫折や失敗は付き物なんですよ(笑)

■受験生は皆、事情を抱えている。あなただけじゃない

受験生は皆、様々な事情を抱えて試験を受けています。仕事が忙しいとか、家庭に問題を抱えているとか、病気に苦しんでいるとかね…。

でも、そんな中でも頑張っている人は沢山いるんですよ。言い訳をするということは、「自分以外の受験生は暇人で、何も問題がない状態で受験をしている」と言っているのと同じじゃないですか?
 
弁理士になる。

そう決めたなら言い訳なんかしないで、カッコをつけたりしないで、自分ができる範囲で最善を尽くせばいいんですよ。周りの声なんか気にしなくていい。

受験生生活は大変です。特に仕事と二足のわらじを履いている人には。でも、そこをなんとか踏ん張って最終合格を勝ち取ってもらいたいです。

■まとめ

今日のまとめです。

他人の目を気にせず、言い訳せず、自分の中での最善を尽くしたら?ということです。

弁理士試験って、人生の縮図みたいなところがありますね。今日書いたことも特に試験に限ったことではなく、仕事に繋がる部分が多いなと感じました。

では今日はこの辺で。


note|ヤマダ@小さな会社のビジネスプロデューサーはブログランキングに参加しています。
ポチッとリンクをクリックしてくださいm(_ _)m

にほんブログ村

人気ブログランキング