ワンオペ育児の行く先

ワンオペレーション

一人でこなすこと。

「ワンオペ育児」は片方の親(主に母)だけが、仕事・家事・育児を行うこととして最近よく耳にする言葉で、SNSでワンオペ育児真っ最中のママさんの悲鳴や愚痴を眺めることがあります。

「父親はなにしているんだか。」「子供が学校でどんなこと頑張っているかとか知らないんだろうな。」「お金いれれば育児しているとか思っているんだろうな。」

大変な家庭がこの世の中にあるのだ、そんな風に思っていた。

いや、まてよ。



ウチじゃん



父のことは父と呼んでいるけども、他に父と思う人はいないけれど、

そういえば父に父親としてやってもらったことって

なんだろ。

父親ってなんだろ。


いや、まあ、進学や習い事は自分の希望が通るくらいに平和に育ててもらったので、「子を守るという父の役割は担っている」とは考えられる。

でもね、ふと思うんですよね。

別に代理がきいた気がしてしまうの。大変申し訳ないことに。

父に叱られたことはない。褒められたこと、、、多分ない。相談事もしたことない。父からなにか教えを受けたことがあったかな。



小学生の頃、私が面白いと思った漫画のシーンを見せても無反応だった。算数のわからない問題を聞いても「お母さんに聞いて。」と返された。

中学生の頃、友達が「お父さんにおこられた」と言ってても、お父さんの機嫌が悪かったんだな、可哀そうに。としか思わなかった。私の父は、キレることはあっても、行動を改めましょうという意味の「怒る」「叱る」はなかった。

高校生の頃、クラスメイトが「お父さんと進路相談で深夜まで話し込んだよ。」と言っていた。担任に「お父さんと進路の話をしなさい。」と言われた。何話すんだろう、としか思わなかった。

父親はそういうもんだと思っていた。他所の家庭やドラマの「お父さん」は、子ども大好きのちょっとした変わり者だと思ってた。

父に対して思うことは時々あったんですが、それは別にそのときの行動の一刻であったわけで、母が愚痴をこぼしても宥めていた。

うちがワンオペ育児だったこと、父が家庭に関心がないことに気付いたのは休職するようになってから。母はどんなに大変な思いをしていたのか。


自宅療養で過ごすうちに、自分の心の声を聴くようになった。

父の言動に嫌気や違和感を感じた始めた時、

些細なことでイライラしやすいという症状が出ていたこともあって、

心が狭くなった と思っていた。

でも、母の言動やSNSのママアカウント、結婚出産経験をした友人からの話で、段々と私の父も「家庭に関心がない父親」だということに気付いた。


私は、それから父との関わり方に考えさせられるようになった。

10代の頃にいわゆる「親父、ウザイ。」みたいな時期がなかったから単なる遅れてきた思春期かなとも思った。

でもやっぱり父との関わり、面倒くさいのだ。

話しかけること、話しかけられること、こう、なんか、疲れるの。

でも、蔑ろにすることもできない。


父の老後の面倒を見ることも考えているけど好きにはなれない。

父に期待することはもう何もないけど、嫌いにはなれない。

父だから。



もうすぐ父の日。

毎年、何に感謝すればいいのか悩む行事。

金銭と住居の援助かな。最近はスポンサーと思う方がしっくりくる。



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