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仕事探しは366.2の書架に

年末近くのある日、長年続けた仕事を辞めたカメは、新しい夢に向かう旅立ちを決意していた。そのカメに、ウサギは心温まる言葉をかけた。「これまでお疲れ様」と彼女は言い、微笑みながら、「しばらくゆっくりして、その間は私が頑張るわ」と宣言した。

そして二人は、すっかり夜の静けさに包まれた図書館へと向かった。そこには、知識と夢が詰まった本の海が広がっていた。背表紙には0から999までの数字が並び、それぞれが無限の物語を紡いでいた。

「仕事の本はどこかしら?」とウサギが尋ねた。「職業に関する本は分類番号366.2だね」とカメは優しく答えると、続けて、「君は、どんな仕事を夢見ているの?」 と尋ねた。首を傾げて少し考えていた彼女は、真面目な顔でキッパリと、「オリンピック選手かな!」と答えた。

その言葉の意味を考えていたカメは、しばらくしてやっと驚き、ウサギに声をかけようとしたが、彼女は既に本を求めて書架の奥へと姿を消していた。

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