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【映画話】マイク•ニコルズ監督、卒業

1967年のアメリカンニューシネマ、
マイクニコルズ監督の卒業を鑑賞しました。

この映画がもう最高で、続けて2回、その後も別日に2回見ました!笑
ダスティンホフマンの演技最高!
最高といっても、良心に響く感動や感涙、
愛といった意味合いでの最高ではないですw

さてなんで最高なのか。
一言では表せないので綴らせていただきます。

この映画は映画史にのこる、画期的な映画!
アメリカンニューシネマの最初の作品となるのです!

あらすじ
大学を卒業し実家に帰ってきたベンジャミン。彼は、親が開いた祝賀パーティの席で親のテンションについていけない、「将来がまだ決まっていないんだ」と父親にいうも相手にされない。そんな中誘惑をかけてきた中年女性ロビンソン夫人の火遊びに巻き込まれ逢瀬を重ねることに。だが彼女の娘エレインが現れた事で、その関係は崩れていく。ベンジャミンは、エレインに惹かれていった。一方、そんな若い2人に嫉妬するロビンソン夫人。やがて、彼女とベンジャミンの関係がエレインの知るところとなり.....。
自分で書いて見た♪

「きもーい!」という女の子の声が聞こえてきそうですねw
確かに冷静に考えるとベンの行動はキモいんですけどね。
でもそういうことじゃないんです、この映画は。

魅力1:音楽!全編にサイモン&ガーファンクル
当時サイモン&ガーファンクルは非常に人気でした。
その音楽を全編的に使っています。
曲の意味や雰囲気と映画のシーンの意味がマッチしていて。
もう、センス抜群!!

魅力2:タイミング
ベンがエイレンと結婚すると両親に伝えた後、それはエイレンと決めたことではなく自分で決めたことだ。とだいぶ頭おかしいことを言っている息子にあっけに取られている両親・・・からの、トーストがぽん!
この手法はいろんな映画で使われてます。
こないだアベンジャーズのエイジオブウルトロンでもこの手法が使われているの発見しました。そんな感じで魅せ方、タイミングがいい!

魅力3:比喩
水槽を見るシーンとプールに潜るシーンが多いです。
この水は羊水の比喩なんですね。ベンはずーっと親の言いなりで、
羊水の中にいたのと同然。それがまず大人になる、親への裏切り、そしてロビンソン夫人との営み。
次に、最初のシーンでおじさんに言われる「これからはコレが大事だよ、プラスチック」と言われます。プラスチック=偽物。
両親もロビンソン夫婦もプラスチック家族なのです。
うーん比喩が効いている!

魅力4:ギャグセンス
ギャグセンスありすぎ。爆笑です笑
1人でホテル入って緊張のあまりテンパるベンとか、エレインのストーカーを始めて、学校で待ってたらエレインがすごくでかい男友達といたからそそくさと逃げるベン、とかね笑
爆笑でした笑

魅力5:カウンターカルチャー
大学を卒業した後、ベンは何をしたらいいのかわからない。どうしよう、と迷っているところ、親はとりあえず祝ってばっかで話を聞いてくれない。
親切にしてくれるかもしれないと思った夫人は俺の前で裸になる。
全てに身を委ね、身を委ね、、、

エレインに惹かれることで、やっと自我を持ったベン。
ここでドロップアウトを起こすんです!
(カウンターカルチャーとドロップアウトについては、今度詳しく書きますご覧ください!)
親なんて関係ない、自分は自分で、自分の意思で全てを決めた行くんだ!と生まれ変わるんですね。
映画の最初と最後で、ベンが別人なんです。
ダスティンホフマンの演技がいいんですよねー😊

数々の魅力を語りました!
どうでしょう?もう一度みたくなりましたか?✨

ちょっと別の映画の話ですが、
500日のサマーという映画があります。
胸を抉られた映画です笑
この映画の途中に、主人公の恋人2人、トムくんとサマーちゃんがこの「卒業」を映画館で見るシーンがあります。
卒業を観た後、サマーちゃんはトムくんにいきなり冷たくなります。
そしてトムの元からさっていってしまいます。
当時はなんで??って思いましたが、卒業を見てよくわかりました。
サマーちゃんは、映画の中で男らしくなったベンを見て、トムの男らしくないところに冷めてしまったのでしょうね。

もちろん「好きな女の子のお母さんとそういう関係だった男」という一言で表すとベンはマジで気持ち悪いんだけど、そうじゃない魅力がこの映画にはある!笑
ぜひ見て見てください。

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