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干物×ソミュール液 #06

■感謝

廣瀬さんから今回も干物リポートが届いた。

ほんとに詳細な内容でありがとうございます。また奥さままで実験台になっていただき、その勇気に感謝です。

■廣瀬さんリポート

今日頂いた干物の感想です。
白鳥さんが気にしていた通り、干し具合で大きく変わり、その部分をそろえるとより正確な統計が得られるかなと思いました。
あと、かみさんからは「天日干し」だとまた全然味が変わりそうだと言われました。

2020/5/11 干物考察

【食べた状況】
夕食として。
干物をメインとして、他に野菜類を食す。
ビール(350mlを1本)飲み、次に白ワイン(前回と同じ。今回送付したもの)を飲む。

【食べた順】
3%150分1本・3%150分3本煮・3%150分5本を食べ、食べ終わってから3%150分3本キザミ・3%150分3本を食べる。後半は白ワインのみ。

【感想】
普通に干物として食べられる。
今回は少し水分量が多く残っている感触を受ける。これがもう少し少ないか、前回の様に塩分量が多い漬け方なら気にならなかったのかもしれない。

・3%150分1本
前半に食べ比べた3枚で、ビールの時はこれが一番ハーブを感じた。
白ワインの時は2番目にハーブを感じた。
前半3枚の中では一番バランスが良いと感じた。

・3%150分3本煮
ビールの時は一番印象が薄い。どことなく特徴が無い感じ。
白ワインの時は逆で、一番印象が強く、ハーブの味も白ワインに合う感じで引き立っていた。

・3%150分5本
全体的に若干苦みの様なものを感じた。
ビールの時は癖が強く感じ、3枚の中では一番ビールに合わなかった。
白ワインの時はこの癖が活き、「白ワイン=魚」の典型的な組み合わせになった。
しかし「3本煮」の方がより白ワインに合う評価を受け、白ワインの時は2番目の感覚。

【前半総括】
一致した評価は「ハーブの量とハーブを感じる感覚(ハーブの味覚)は比例しない」。
ハーブの濃さ(香り・味)だけを考えた時、一番感じたのは1本のものだった。
これは廣瀬家では「バランスが重要ではないか」と結論付けた。
即ち、味付けはハーブだけでなく他の調味料も入っている。スイカの甘味を引き立たせる為に塩をかける様に、ハーブ感を引き立たせるには一番良いバランスが有り、今回では1本が一番そのバランスに近いのではないかとなった。
普通に量だけで考えたら3本・5本の方が濃く感じなければならないのに、濃いというよりも若干の苦みや癖を感じたのは、このバランスが崩れた為ではないかと一致した。

また、このバランス感は合わせる酒で変わると一致した。
ビールの場合は1本だが、白ワインの場合は3本煮だった。
3本煮は1本より若干癖が有るが、その癖が白ワインに合ったのだと思う。
これが違う種類の白ワインや、赤ワインだとまた評価が変わると思う。

【後半】
・3%150分3本キザミ
刻まない物に比べ、全体的にハーブ感が強いと感じた。
しかしそれ以外の感想もまた出なかったのも事実。
前半である程度感じた感想と同じだから出なかったのか、他に特徴が無かったからかは分からない。

・3%150分3本
今回の中で一番印象が薄い。これは組み合わせの為だと思う。
それ以前に特徴があるのが出揃い、ある意味で特徴が無い物が残ったためだと思う。

【後半総括】
違いがキザミだけの状態だと、やはり刻んだ方がハーブ感が強いのはハッキリと感じた。

【全体総括】
干物の味でなくハーブ感として考えた時、よりハーブ感を感じるのは背側ではなく腹(特にカマに近い方)が感じた。これは魚自体の脂の多い部分。
この脂部分がハーブ感が強いは、全ての干物に共通して出た評価。
逆に、背の部分はそれほど差を感じなかった。背の部分の方が身が厚く食すには良いが、評価を考える時はハーブよりも全体のバランスを感じやすかったので、感想はハーブ感から少し違つ部分を評価していると、まとめている今になって考える。

【まとめると】
・ハーブの量はあまり関係ない
・脂部分がハーブ感が濃い
・水分量によって感じ方は変わる
・合わせる酒によって感覚が変わる。
が今回得られた部分だと思う。

■結果

今回の感想は、廣瀬さんと私に共通する点が多いと思う。なので次回のテーマは変更なく進める。

ただ、酒をいろいろ合わせてバリエーションを探るところは、酒呑みの才が遺憾なく発揮されたものだ。私はこのような発想には至らなかった。さすがだ。

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