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白鳥静香先生のノートより モンテカルロ・ノート 3 道徳の目的 リンカーンの演説

白鳥静香先生のノートより 






モンテカルロ・ノート 3 道徳の目的







人が集まればどうしても争いが起きてきます。



争うとき、人は多くの場合、

自分を善しとし、相手を悪いとするのではないでしょうか?



たとえ、ささいな感情のもつれで人と争うようなときも、


人は、よく、「相手が悪い。」と

道徳的な理由によって相手を責めています。





でも、道徳とは、本来、

ひとりでは生きてゆくことのできない「ヒト」という生き物が、

互いに協力しあうために作られてきたものであって、


人を責めたり、

裁いたりするために作られたものではないはずです。





道徳とは、

人と人とをひとつにするために作られたものであって、

人と人とを分かつために作られたものではないはずなのです。







アメリカ史上最も偉大な大統領であるともいわれる

リンカーン大統領は、


アメリカが南北戦争で二分される危機に際して、

「分かれたる家は立たず。」と演説したといわれています。


互いにひとつになって協力しあわなくては、

物事(リンカーンの場合、国家ということでしょうが。)は成り立たない
という意味です。







道徳は、たしかに、

人を責め、裁くためにも、

人と人とを分かつためにも使うことの出来るものです。


私たち人間は、心の弱さから、

道徳をそのような目的に使ってしまうこともあるかもしれません。





でも、道徳とは、

本来、人と人とが協力しあうために、


人と人とをひとつにするために作られたものであるということだけは

私たちはけして忘れないでおきましょう。


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