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SW/AC通信 vol. 3

謹んで新年のお慶びを申し上げます。旧年中は大変お世話になり、心よりお礼申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

福祉など様々な分野とアートをつなぐ相談事業Social Work / Art Conferenceがニュース形式で情報をお伝えするSW/AC通信。新年1月はSW/ACの主催するイベントや、これまでに実施したリサーチについてお知らせします。

SW/ACによる談話室

連続講座「文化芸術による共生社会実現のためのアーツマネジメント入門」は、最終回を迎えます。東九条のぞみの園は2018年京都市のモデル事業としてアートプロジェクトを始めた高齢者福祉施設です。現在までアーティストとのプロジェクトを自主的に続ける施設長の小笠原さんがゲストとして登場します。

第 5 回講座 講師: 小笠原邦人(総合福祉施設 東九条のぞみの園)
日時: 2021 年 1 月 14 日(木)19:00~20:30    進行:中川眞
総合福祉施設 東九条のぞみの園では、2018 年度に京都市「文化芸術による共生社会実現のための基盤づくり事業」のモデル事業として アートプロジェクトが行われ、2019 年度から現在に至るまで自主事業としてアーティストの山本麻紀子氏との「ノガミッツプロジェク ト」が継続しています。施設⻑の小笠原邦人氏に、高齢者福祉施設でのアートプロジェクト継続の動機となるもの、育まれたアーティス ト・職員・利用者・地域との関係性について伺います。

講座後20:30-21:00には、SW/ACの談話室を開催します。これまでの談話室では、福祉の現場で行われる表現をどのように捉えることができるのか、子どもや障害のある人びとの自発的な表現が生まれるには何が必要とされるのかといった問いを参加する皆さんの意見から考えてきました。最終回では多様な表現が生み出される環境作りや、職場の同僚や地域住民などの他者と表現を共有する方法についても意見を募りながら、福祉とアートをつなぐ活動のあり方について考えを深めていきたいと思います。講座の申込はこちら

◆問い合わせ先:【プログラム】要事前申込み/参加無料。       一般社団法人HAPS
Eメール:info@haps-kyoto.com / TEL:075-525-7525 / FAX:075-525-7522

リサーチ|しゃばカフェへの参加

SW/ACでは、様々な社会的ニーズとアートの実践をつなぐ幅広い相談を受け付けています。より良い対応や連携を目指して、領域を横断しつつ福祉やアートを実践する場所・団体へのリサーチや勉強にも出かけています。

そうしたリサーチ先の一つが、きょうと・しゃばネットによる「しゃばカフェ」です。

しゃばカフェとは
しゃばネットでは、連続学習会(しゃばカフェ)を行う事によって、いまだ十分に行われていない出所者支援に取り組む司法及び福祉関係者のネットワーク作りの「場」を創出し、提供することを目的としています。

依存症支援やホームレス支援の現場にいたソーシャルワーカーらが、刑務所の出所者支援の難しさを感じたことをきっかけに、受刑者や出所者の現状や法律についての勉強会をはじめ、所属する職場や職種に限定されない連携を作るべく立ち上がった「しゃばカフェ」。

出所者を取り巻く様々な課題と支援のあり方(支援の取り組み手)を知るだけなく、ゲストの講義後に実施される、参加者同士の意見交換の場が非常に魅力的でした。

参加されていたのは、福祉の支援者、自助グループの運営者、学生、大学関係者、地域住民など社会のあり方に疑問を持ち活動している方々です。意見交換の時間には、小グループになり、普段どのようなことをしているのか、何に関心があるかなどを話します。

意見交換の場では、多様な立場の人々が一堂に集い、SW/ACの取り組みを聞いてもらえることで、私たちの活動が様々な人の支援活動や関心につながっていく感覚がありました。関心を持ち互いの活動を聞きあうことで日々考え、試行錯誤していることが確かに意味を持つと感じることができます。まさにそれはインクルージョンの実践と言えるかもしれません。

こうした出会いから、連携リストが与えられるのではなく、困りごとを尋ねたい、一緒に知恵を絞りたいと思える信頼関係や顔が見えるネットワークができるのだということに納得しました。運営者、参加者の経験と、多様な人々がありのまま集える場所を提供してきたバザールカフェという場所ならではの取り組みです。

きょと・しゃばねっとでは1月15日、2月20日にもしゃばカフェの開催を予定されています。詳細はこちら

メディア掲載|NHK12月11日(金)放送『CONNECT⇄  障害者アートを守り、未来へ』

SW/ACが企画に協力した「CONNECT⇄  」がNHKによる取材を受け、SW/ACディレクターの奥山が出演しました。

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映像作品「みずのき動物園」の1シーン (作: 浦崎力)

「CONNECT⇄  」展は先月終了しましたが、番組では京都市京セラ美術館で展示された映像作品「みずのき動物園」の展示風景のほか、映像作品の原画である動物モティーフの作品の背景が紹介されました。

NHKの収蔵する当時の貴重な映像とともに、作品が生み出されるきっかけとなった障害者支援施設みずのきの絵画教室や、みずのきにある作品の収蔵庫や作品アーカイブの役割についても触れられています。アーカイブ動画はこちらからご覧いただけます。

今月のSW/AC通信はここまでとなります。次回以降もお楽しみに。



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