"英語を学ぶ"から"英語で何かを学ぶ"のステージへ

在宅命令が出てからかれこれ1か月経つ。少なくともこの生活はあと5月末まで続くそうだ。ここまで家に引きこもって夫以外生身の知り合いに会わない生活は人生で一度も経験がなかった。最初こそ自由に外の空気を吸えないことにうんざりはしていたが、今は割と快適に過ごしている。在宅生活中の主な予定は週5日のオンライン語学学校と、数日に一回程度で入るオンラインの飲み会だ。語学学校はありがたいことに公的サービスを使っているのでほとんどお金はかからずに学ぶことができている。

最近悩んでいたのが、この語学学校の辞め時だった。無料で行ける学校なのでレベルがそこまで高くないというのはあるが、一応上位のクラスに入っていて、この次というのがない。生徒の中にはもう何年もこのクラスを受講している人もいるので、英語の話すスキルは私よりよほど高い人ばかりでレベルにも特に文句はない。

在宅命令が出る前はよく人と会ったり、イベントに出向いたり、学校に行き来するのでも体力を使っていたので、語学学校に毎日行くことで満足していた。海外生活は友達たくさん作ってこそという強迫観念がいつの間にできていて、落ち着いて自分と向き合う時間が取れていなかったような気がする。

しかし最近、居心地はいいものの終わりが見えない英語の学習に飽きを感じるようになってしまった。そこで、火木のクラスに出席するのを止めて何か新しいことを勉強してみることにした。最近COVID-19関連で多くの統計を目にする機会が増えたこともあり、統計学に興味があった。経済学部出身の夫からは前々から教養として知っておくべき学問とも言われていたので、なんとなく気になっていた存在だ。最初は日本語でと思いJMOOCに手を出してみたが、教授の日本語が全く頭に入ってこなくて全然ダメだった。もともと自分も質のいい生徒ではないので頭に入らないとすぐに眠りについてしまう。

そこで、夫の勧めで英語で無料オンライン授業を受けられるKhan Academyというサイトを使ってStatistics and Probabilityの講座を受講してみることにした。すると(Khan先生が懇切丁寧に解説してくれるのもあって)不思議と理解が進む。英語から日本語に訳されている分野は英語で勉強してみるのも手なのかもしれない。まだまだ序盤でUnbiased sample variance (不偏標本分散)の分母がn-1になる理由を理解するのに2日かかったが、それでも新しいことを知るのは大きな達成感がある。今はまだ、平均といっても色々意味があったのね、とか、大量のデータから取り出したサンプルを見るにも公式があるんだ、とかその程度の内容でしかないけれど、高2までの数学で理解できるところまで知識を広げていければいいな。

引きこもり生活が終わったときに、何か身に着けたよ、と話せる何かが欲しい。手当たり次第と思われても、とりあえず始めるのが大事だと今は思っている。


今日はとても励まされるnoteを読ませていただいた。私のnoteもいつか誰かを元気づけられるかしら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?