紅炉上一点の雪
昨日、京都の公立高校前期入試の合格発表がありました。
担任しているクラスだけでなく、他のクラスの生徒の合否も含めて後々結果を聞きました。
当然、良い結果が出た人もいれば思うような結果を得られなかった人もいます。
大切なのは、自分が思うような結果を得られなかった時にどう受け入れて次へと進んでいくか、だと思います。
バスケットボールでも常に勝ち続けることはできません。
プロの世界は華々しい活躍の場に見えますが、一方で「負け」た試合に対して何度も向き合っていかなくてはいけない世界です。
真剣勝負の場において、年に10回も20回も負けたことと向き合うと考えると選手やコーチをはじめとする関係者の精神的な負担は計り知れません。。。
そう考えるとアマチュアの僕たちは年間で真剣勝負をしている回数やそれに向き合う回数はかなり少ないです。
逆にその「真剣」に勝負することに慣れていないため、1.2回の勝ち負けにとても左右されてしまいますよね。
でもそうじゃなくて、どれだけ目を背けることなく向き合うことができるのか、
目の前に起こる事実(結果)を受け入れることができるのかが大切だと思います。
やっぱり自分の求める結果を手に入れた人や、目標を達成した人とというのは人の目に触れないところで
できない自分や、認めがたい事実に対してしっかりと向き合っています。
そういう姿勢(心構え)を学ぶ上でも、
バスケットボールをはじめとするスポーツは選手(生徒の)の人生を豊かにするヒントをたくさん与えてもらえると僕は思っています。
皆が皆、スポーツ選手として将来生計を立てていける訳ではない。
けれど、スポーツを通して学び人生を豊かにすることはできます。
今回無事に志望校に合格できた人は、自分がどんな高校生になっていきたいのかを想像して、なりたい自分に向かって歩んでいく準備をしてください。
なりたい自分に向かっていくためには、
自分が「やりたいこと」と
自分が「やりたくないけれど、必要なこと」
の両方をしっかりと考えられるように。
そして、それを実現していくためには自分1人ではなくてそれを支えてくれる人の存在が周りにはいます。
その人たちへの感謝を忘れないでください。
まだこれから受験を控えている人たち。
あと少し、もう一踏ん張り、頑張ろう。
僕が好きな言葉の一つに、
「紅炉上一点雪」(こうろじょういってんのゆき)
というのがあります。
武田信玄が、ライバルの上杉謙信に斬りかかられて今まさに命を落とすかもしれない場面で「刀で切り捨てられそうになり、何を思うか」と問われ
「紅炉上一点雪」と答えました。
紅く燃えさかる炉に落ちそうになっている雪の如く
そのまま炉に落ちようが
風が吹いて飛ばされ地面に積もる雪になろうが
運命に逆らわずその瞬間に全力を尽くして生きる
という意味で答えたと言われています。
(実は別の意味もこの言葉にはあるのですが、それはまた今度・・・)
今この瞬間に、自分のできることに意識を向けて全力で過ごしていきましょう。
健闘を祈っています。
ではまたねー
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