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芹沢怜司怪談蔵書まとめ

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連載していたホラー小説のまとめです。
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2021年11月の記事一覧

芹沢怜司の怪談蔵書「2.揺れない旗」

 散歩していると道に手袋や長靴などが落ちていることがある。どうしてこんなところに落ちてる…

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芹沢怜司の怪談蔵書「3.傘を持つ赤子」

 先ほど話した交通安全の旗に出てきた若者なんだが、実は私の知人でね。類は友を呼ぶってやつ…

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芹沢怜司の怪談蔵書「4.溺れ手招く」

「もしもし。ああそう……赤子のやつ本物だったんだ。実際にお目にかかった感想は? 怖かった…

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芹沢怜司の怪談蔵書「5.死者用マニュアル本」

 あの地域、相変わらず行方不明者が多いみたいだね。そうそう語り部の彼、執筆した後にもう一…

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芹沢怜司の怪談蔵書「6.殺意の小刀」

 ガラガラガラ  おや、帰ってきたようだよ。今回あの本を読んだ誰かは筆を執れたのかな。私…

芹沢怜司の怪談蔵書「7.止まらないタイヤ」

「こんばんは! 今日もいい部屋ですね」 「いらっしゃい。こんな薄暗いところを好むのは君ぐ…

芹沢怜司の怪談蔵書「8.壁の中から」

「決めました。引っ越します!」  知人は話を聞いてすぐ本を引っ張り出して町の場所を調べた。怪談好きの琴線に触れたのだろう、あの異様な雰囲気の町に住んだら思う存分怪異を堪能できると興奮している。 「まずは下見ですかね。ついでに怪談の調査もしましょうか。そういえば海から招く手に出てきたホテルもあそこでしたっけ」 「住宅街や商店街からはかなり離れているけど同じ県だよ。……まさかホテル跡地にも行くのかい?」 「いやいや! まだ死にたくありませんから行きませんよ。少なくとも怜司さん

芹沢怜司の怪談蔵書「9.観測者」

 知人から連絡があった。どうやら無事に町に到着したようだ。これからホテルに荷物を置いて、…

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芹沢怜司の怪談蔵書「10.人形のお客様」

「怜司さん! 壁の唸り声聞いてきましたよ!」  町に到着した知人はさっそく壁の中から聞こ…

芹沢怜司の怪談蔵書「11.呪いの配達人」

「もしもし怜司さん、荷物届きました?」 「まだ来てないよ」 「そうですか良かった。実はです…