真夜中は違う自分が棲んでいる
今年は冷夏になると
六月の頃にどこかで読んだ記事があった筈なのに
目が醒めた途端に
喉までじりじりする空気が流れている
日が落ちて やっと涼しくなっても
仕事のリストは結構残っている
家の前を通る車もない夜になると
交差点の信号は点滅を繰り返す
明るくなって後悔する事は分かっていても
ベッドに入る気持ちになれないのは
この暑さのせいなのか
新月の光はどこにも届かないけれど
雲の隙間に痩せた顎をのせて
世界の繰り返しをずっとずっと見ている
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