真夜中は違う自分が棲んでいる

今年は冷夏になると

六月の頃にどこかで読んだ記事があった筈なのに

目が醒めた途端に

喉までじりじりする空気が流れている

日が落ちて やっと涼しくなっても

仕事のリストは結構残っている

家の前を通る車もない夜になると

交差点の信号は点滅を繰り返す

明るくなって後悔する事は分かっていても

ベッドに入る気持ちになれないのは

この暑さのせいなのか

新月の光はどこにも届かないけれど

雲の隙間に痩せた顎をのせて

世界の繰り返しをずっとずっと見ている



この記事が参加している募集

#noteのつづけ方

38,714件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?