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初めてでインパクトのあること(1)

ヘッダーの写真は 2021年の初詣で引いたおみくじです。
そして、この記事はSUZURI Advent Calendar 2021のエントリー20日目です。

昨日はたなけんさんの記事でした。
たなけんさんは私が入社初日にGitHubの設定で困っていた時、優しく教えてくださった、犬好きのエンジニアです。

2021年を振り返ってみると、転職、引越し、ノロウイルスなど、初めてではないけどインパクトのある出来事が多かった年でした。
「初めてではないけどインパクトがある・・・?」いや、アドベントカレンダーには「初めてでインパクトがあること」を書くべきだだろ!?と気付いたので、いくつか書いていこうと思います。年代別に分類できそうなので、今回は取り急ぎ高校生編といたします。誰かの心に刺さるエピソードが1つでもありますように。

※以下、ですます調ではなくなります。


バックグラウンド

高校を卒業するまで長野県の農村で暮らしていた。
「書を捨てよ、町へ出よう」とは言うものの、村内に本を売る店は無く、隣町まで車で30分は走らないと本に出会えない環境だった。
そんな環境であるから本は貴重で、小学生の頃はコロコロコミックの広告のページも一言一句逃さず読んでいたし、ないがしろにされる道徳の教科書さえも、家に持ち帰って娯楽として真剣に読んでいた。
「隣町に出なくても入手でき、無料で外の世界との繋がりを手に入れられる」という点もあり、お気に入りは、スーパーに置いてあるレシピが書いてある無料の硬くて小さい紙(最近見なくなりましたね)だった。集めた大切なコレクションは、夜な夜な2段ベットの下で眺めていた。

これも私の農村暮らし時代のエピソードなのでご紹介しますね


高校生になって人口20万人の中核市へ50分かけて通学するようになっても、この「無料の冊子収集癖」は抜けず、CoCo壱番屋やラーメン花月の店内だけで配布されている冊子を大切に学習机の引き出しに入れ、勉強に飽きると机の上に広げていた。

小中学校の時の通学路
この道が4km続く

初めての無印良品

「高校の帰りにパルコ行こうぜ」と声をかけられ、初めて行ったパルコ。テナントとして入る無印良品の統一感のあるレイアウトに圧倒され「統一感 = ダイソー」と脳内変換された結果、興奮して「本当に全部100円なんですか!?」と店員さんに質問し 「違います」と教えてもらった。

特に文房具売り場は全て100円と錯覚しますよね

初めてデートに向かう友達と電車で遭遇した

パルコには無印良品以外にも、ヴィレッジヴァンガードが入っていた。小中学校の時の、あまり私と交わることがない華やかな級友が持っていた「鉛筆削りを使わずに、芯の近くの糸を引っ張ると芯が出る鉛筆(ダーマトグラフ)」や「チシャ猫の首から下げる財布」が店頭に並んでいるのを見て、「華やかな皆さんは、スーパーに置いてある固くて小さいレシピの紙を集めずに、こういう世界を知っていたんだなぁ!」と感心し、数年遅れでキチンと私もヴィレッジヴァンガードの魅力にハマっていった。
その日も50分かけてヴィレッジヴァンガードへ向かう電車の中、クラスの友達に会った。聞くところによると「これから初めてできた彼女とデートに行くが、財布と携帯をどうすればいいか分からない。カバンを持つのは格好悪いから家に置いてきた。ポケットにはヘアワックスと鍵を入れているからスペースが無い。」とのことで、財布と携帯を握り締めていた。彼がヘアワックスをポケットに入れて持ち歩いていることは置いておいても、彼女はおろか女の子とデートしたことがない俺に聞かれてもなぁ・・と思いながらも真剣に相談に乗った。「コンビニのレジ袋に財布と携帯を入れたらいいんじゃないか?セブンイレブンはオッサンのイメージがあるからダメだ。最近出来たファミリーマートとかいうコンビニはフライドチキンも売っているしカッコいい。間違っても弁当を入れる茶色い袋はダメだ。ファミリーマートで白い袋をもらうのが正解だ。」という、カッコいいとは何か?という定義を改めて問われるような結論に至り、彼はオープンしたてのファミリーマートへレジ袋をもらいに行った。

ファミリーマートは、本年5月の「諏訪南インター店」を皮切りに、これまでに8店舗を長野県内に開店いたしており、同店は9店舗目となります。このうち松本市内は、8月の初進出から数えて4店舗目となります。

(ニュースリリース)2005年12月13日開店
城下町松本の美観にふさわしい
蔵造りをイメージした「ファミリーマート松本城前店」開店

初めてのクリスマス探求

高校2年生のクリスマスだったと思う。田舎ではあるが、隣町にはラブホテルがあった。田んぼの中にポツンとあるような佇まいであり、人が出入りするところを見たことが無かったが「クリスマスなら誰か出入りするだろう!それを目撃しよう!」という知的好奇心のもと、友人3人で集まって雪の降る中、田んぼの畦道からラブホテルを眺めていた。
さながら「リリイ・シュシュのすべて」のビジュアルに雪が積もっているような光景の中、次第に自分たちのやっていることの愚かさに気付き、工事現場で光り輝く投光器で冷えた手のひらを温め、無言でそれぞれの家に帰った。

リリイ・シュシュのすべて

メリークリスマス!
また来年、初めてでインパクトのあること(続編)でお会いしましょう。

明日はマグマスパゲティこと、tobeeさんです。


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