見出し画像

自殺の相談を占い師にしてみた件【ひとりごと 2026文字】


フォロワーさんの
お話しを読んでて、
ふと思い出した。

あっ!私、死のうと思ってたんだ!
『前歴』どころか『前科』が
ついた事は、ショックだった。

何もできなくる。
映画も、漫画も
日光浴でさえできなくなった。

もちろん食事もできない。
食欲がないし、食べても
全く喜びを感じない。

日々自分が生きているのが
申し訳なくなってきた。

辛くて、辛くて
食事の量は減るのに
薬の量は増えていった。

自分を傷つける行為をしても
自分を許せる事ができなかった。


心療内科の帰り道
いつもは興味のない
『占い』の看板がなぜか
気になってしかたがなかった。

前は占いは、良い事しか信じない
くらいの考えだったが、
今は何も信じられない。

そこで私は思った。
「死ぬ場所教えて貰おう」

なぜ『占い』で聞くのか、
『占い』で聞く事なのか
わからないが、
その時の自分は、
「占い師に、迷惑のかからない
死に場所を占って貰えばいいんだ」
とよくわからない結論に達した。

すぐさま、看板の前に行った。
中を覗くと準備中らしい。
普段だったら、諦めて帰るだろうが
私は執拗に中を覗いていた。

私に気づいた男性が
こちらに近付いてきて
「占いかな?」
と小太りのおじさんが
優しく対応してくれた。

店は開店まであと10分かかるらしい。
「ごめんね。」
と言われて、帰ればいいのに
「まってていいですか?」
と聞いてみた。

「すぐ、準備するからまっててね。
ここにイスあるから、座ってて」
そう言われて、私は自ら
店の中へ入りイスに座って
開店をまった。

数分後、さっきのおじさんが
『占い師』の格好をして
店の奥からでてきた。

あ!あのひと占い師だったんだ。
なんだか、おかしくて
ひさしぶりにクスッと笑った。

おじさんと目が合い
同時に二人とも
なんともいえない
気まずい笑顔になった。

「どうぞ」
テーブルには
さっきまで、なかった
よくわからない棒や分厚い本が
置いてあった。

「1つ2つくらいの占いだと1000円で
3つ以上だと3000円からになるけど
どうしますか?」
そう聞かれ
「1つ1000円でもいいですか?」
と答えた。


それから、自分の名前
生年月日、生まれた場所などを
紙に書いた。
占い師は、それをみながら
メモ用紙に何か書いていた。
書き終わると
「何を占いますか?」
と聞いてくれた。

「どこで死んだらいいですか?」
真剣に聞いた。
どうやって占ってくれるんだろうか。

占い師は、私に両手を見せて下さい
といって左右の手のひらを見始めた。

手が被れていて、ボロボロだったので
恥ずかしいというか
こんな手のひらを見せて
申し訳ないように思いながらも
指を開いてみせた。

「ボールペンで、線引いても平気?」
と聞かれたので
「大丈夫です。お願いします!」
と答えた。

それから手相を見てもらい
過去の事、未来の事は
この線でみるんだよ。
と、説明してもらった。

占い師は再び分厚い本を開いて
メモ用品に書き加える。
私の話しを聞いて、手相をみて
分厚い本の中身も見せてくれた。

「生年月日あってるよね?」
確認された。
「はい。ちゃんと書きました。
あのぅ~。やっぱり
こんな相談おかしいですか?」
さすがに色々見てもらって
1000円では悪い様な気がしてきた。

「いやいや大丈夫ですよ。
色々な方がいらっしゃいますから」
と言ってもらえて
なんだかホッとした。

「でもね、、、おかしいんですよ。」
占い師が私に言う。

え?なに?なにが??
事件の事は言ってないし
まぁ、悩んでいるのは伝わっている
だろうし、、、??

「コレとコレね」
占い師が指さす文字と手相
そして占い師が1言
「あなた去年死んでるはずなんですよ」
と私に言った。


終、、、、、、じゃないです!

いやいや、生きてますよ。
怖い話しじゃないですよ。
占いの話しです。

よくよく占ってもらった結果
私は去年自殺していたようだった。

残念ながら(?)自殺の時期を
逃してしまったようだ。
生命線がよく伸びていて
いい線だと褒められた。

なんだか、うん。
なんだかよくわからないが
複雑な表情を私はしていたと思う。

思ったより時間が経過しているようで
外には、お客さんらしき人が並んでいた。

その後、あんなに色々
占ってもらったが、
料金は本当に1000円だった。

1000円札を渡すと
メモ用品をくれた。

店を出ると深刻そうな表情の
青年が店に入ってきた。


帰り道、狐につままれたような表情の
私は、ひさしぶりに歩いて帰った。

途中、メモ用品をみては
私は去年死ぬ予定だったのかー。
とつぶやいた。

うん。そうか。

なんで生きてるんだろー。

泣きながら笑っていた。

結局、メモ用品は財布に入れて
辛くてなると見ている。
私は○○年に死んでるんだから
これくらいなんでもないか
と次第に思い始めた。

悩んでても仕方ないのか、
自殺成功しないなら、
自殺するのやめるか!!

そんなこんなで
今私は生きている。



懐かしい思い出を
蘇らせてくれた
ハミングバードさんの作品です↓

「4時間以上」にわたって占われ続けた私|ハミングバード
https://note.com/clean_cosmos793/n/n7001141d225e


#やってみた
#占い
#自殺
#自殺方法

この記事が参加している募集

#やってみた

37,166件

サポートありがとうございます。 治療、子育て、罰金返済等に使用させていただきます。