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紅夜叉2 #戦国時代の自動操縦  #毎週ショートショートnote


前編みたいなのはコチラです。

紅夜叉として
戦国時代の自動操縦機となった私。

教授達は、
四六時中
自分達に都合で
自動操縦機を
戦闘へ向かわせていく。

大人の体に近くなり
私の活動にかかる負担が
増えていった。

そろそろ処分される。
そんな予感はしていた。

自動操縦化されたはずが
僅かに残った私の
自我の強さが負担の原因でもあった。

次の戦地で私の機能は
強制的に停止させられるのだろう。
それでも戦わなければいけない。


最強の戦国大名として
君臨していた教授達は
高みの見物をしていた。

休まる事のない戦い。


私を修理する開発者達。
自我が戻ってきた私は、
自分が機械として扱われる事に
苦痛を感じていた。

修理の為に取り外した
眼球を戻すと、オイルが垂れた。
目の前には懐かしい兄の顔。

兄……そっくりな弟の顔。
垂れたオイルが冷たい義手を伝う。

あたたかい弟の肩に額を乗せる。
私はオイルを止める事が
できなかった。

耳元で弟が囁く。
兄と同じように口角を上げた弟。


戦国時代を終わらせる事ができる。
私は確信した。

【411文字】

幸せオチにしたくて
書いてしまいました( ᐛ )テヘッ



#戦国時代の自動操縦  
#毎週ショートショートnote

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