ナースの卯月に視えるもの 3章 【ネタバレ感想文 1536文字】
ネタバレ含みますと書いてみましたが、ほぼ感想文、妄想文です。
『ナースの卯月に視えるもの』の3章で5合いけるとか、号泣だとか噂だったので、読むのが楽しみだった。
テンポよく、3章も読見終えた。
ただ今回は、いつもの『思い残し』だけではない、卯月についての話が書かれていた。
今回の『思い残し』はベッド下で見つけたのだが、イラストで再現できなかったので、しゃがんでいただいた。
今回は、末期肝臓癌の男性の熊野。20歳からアルコールを毎日飲んで20年。完全にアルコール依存症。でも、本人は気づかないし、認めたくなかったのだろう。早く気づいていれば飲酒運転が原因で解雇されるコトモなかっただろう。
今回も『思い残し』を消化?回収?解決手段する為に卯月は小さなヒントを頼りに、公園へ行く。
公園で見つけたペンダント。
これを卯月は、ポケットにいれて持ち帰る。あれ?警察に持っていかないのは、卯月の直感だろうか?
やはり卯月とは、感化がちがうなぁとかんじた。
卯月の勘は当たり、病院の仲間と共に持ち主の元へペンダントは渡された。
ペンダントの持ち主は、女性。たぶん彼氏とは共依存しているのだろう。DVにあっているのは、仕方ない事だと彼女は思っていた。
救急車で運ばれ、このまま彼氏と別れて新しい人生を歩んで欲しい。
『思い残し』を解決した卯月は、熊野に何気なくペンダントの事を伝える。
ハッピーエンド♥
で、終わるはずだったが、熊野は「怖いね」と言った。
その言葉に悩む卯月。
確かに話したわけでもない。ただ自分の考えている事を見透かされたような奇妙な感覚は怖い。
2章の女性も、「怖い」と感じたのかも知れない。
人から[自分の隠し事]を見られているような感覚は、気持ち悪く、やはり怖いものかもしれない。
3章で卯月が『思い残し』が視えるようになった原因が判明する。
愛する人の死。同性であるがゆえに伝えられなかった思い。
帰省先で突然なくなった自分の最愛の人。狂ったように泣き崩れる卯月は、うつ病で発狂していた自分に似ていた。
呼吸の仕方を忘れるほど愛した人がなくなったと電話越しに伝えられたら、こうなるのか……。彼女の苦しみが伝わった。
ただ救いだったのは、パートナーの千波も卯月を愛していたと言う事がわかった事。
そして、『思い残し』を解決することで、千波とのつながりを持ち続けられる。千波を失った辛さを忘れられる。
だから卯月は、『思い残し』を解消していくのか。と真実がわかった。
パートナーの突然の死は辛いだろう。突然じゃなくたって辛い。同性ということが、卯月が1歩進めなかった理由だとしたら、悲しすぎる。
今は、パートナーシップ制度もあるが、結局は家族でなければ緊急時に対応できない事が多いという。だから、どちらかに養子縁組するようだ。
卯月が何故、他人の為に懸命なのか。それは自分の為でもあったから。
凄くしっくりきた。嫌な事を忘れる為に他の事に集中する。一時でも辛さを緩和できる。
卯月が『思い残し』を見続けるのか、何かがきっかけで、見えなくなるのか。まだ続きを読んでいないので、これから読むのが楽しみだ♥
千波を亡くし、泣き崩れる卯月。
自業自得で泣き崩れる私。
初日の留置所での私のようだった。
女子留置所の中|スズムラ|note
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