『エモいねぶた展』　ロングバージョン　【1788文字】　#エモすぎる謎ねぶた　#毎週ショートショートnote

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『エモいねぶた展』 #エモすぎる謎ねぶた #毎週ショートショートnote ｜スズムラ

の原案です。
せっかく書いたので載せちゃう（笑）

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美術系の大学生達で
現代の『エモい』と
伝統の『ねぶた』を
コラボレーションして
表現する『エモいねぶた展』が
開催された。

私は幼馴染に誘われて
一緒に行くことになった。

幼馴染の通う大学の友人が
主催しているので、
チケットを2枚購入したから
一緒に行こうと誘われた。


私は、ちょっとしたきっかけで
引きこもりになった。そんな私を
気遣って誘ってくれた事が嬉しかった。


平日の方がゆっくりできる
鑑賞できるし、人も少ない
と聞いて、幼馴染のカリキュラムが
の都合に合わせて
水曜日に行くことになった。


久しぶりの外出。
しかも展示会。
何を着ていくか、
メイクをしなきゃいけないのか
人の多い場所に行けるのか
と、だんだん不安になってきた。

やっぱり断ろうかな。
と悩んだが、嬉しそうに
展示会の事を話してくれた
幼馴染を思うと断るメールを
入れる事ができないでいた。

前日に幼馴染が
服とメイク道具を持ってやって来た。
驚く私に、久しぶりの外出だから
服がないって断られたら嫌だから。
と笑って一式丸々
置いていかれてしまった。

私の性格を知りすぎてる
幼馴染の気遣いと優しさに
笑みが溢れた。


当日、迎えに来てくれた時に
似合ってる可愛いと
幼馴染に褒められて
ちょっと嬉しかったけど、
ちょっと恥ずかしかった。


展示会自体は無料で行われていた。
特別展示室に入る為には
チケットがいるシステムだった。
1組づつの貸し切りの為
私達の時間になるまで
展示会を回る事にした。


会場には、様々なねぶたが
展示されていた。
ねぶた祭りを想像していたので
大きな作品だけかと
思っていたら、小ぶりで
可愛いねぶたの展示もあった。
個性豊かな作品を幼馴染と
手を繋いで会場をゆっくりと回った。

確かに平日の昼間だからか
人は少なく、そのおかげで
気持ちも楽になっていた。
やっぱり、まだ人混みは怖い。

入場時間が近づき、幼馴染の
友人が特別展示の受付をしていた。

幼馴染は私に友人を紹介してくれたが、
なんだか、他人と話すのは
緊張してしまい、つい幼馴染の
シャツを掴んでしまっていた。


チケットを渡し、私達は
特別展示の部屋へ案内された。


真っ黒な部屋には
イルミネーションと
間接照明で照らされた作品が
飾ってあった。
中央にプラネタリウムにある
寝転びながら見る為の
大きなソファがあった。

エモいねぶたが天井に
浮かび上がるっていく。
二人で、笑って
「エモすぎぃ」なんて
私は始めて口にしてみた。

幼馴染と通った学生時代を
思い出して、なんだか
懐かしくなった。
こんなに声を出して笑うの
いつぶりだろう。


ハートのキラキラしたねぶたや
ピンクのねぶたが映し出されると
BGMもありなんだか緊張してきた。

ちょっと大人寄りのねぶた
作品が写り出される。
急に意識してしまい、
恥ずかしくて手汗が
心配になってしまった。

湿った手を離そうと指を動かすと
逆に指を恋人繋ぎで握られた。


驚く私の目の前には
ねぶたではなく幼馴染の顔があった。


幼馴染の背景には淡いオレンジが
流れ、あの時の夕日に似ていた。
二人共神経な表情をしていた。
教室で見つめ合ったあの日のようだった。


優しく唇が触れた。
ゆっくりと離れて、今度は
角度を変えると
液体の交り合う音が響いた。


「服、似合ってる」
笑顔で幼馴染が言うから
なんて言ったらいいかわからなかった。
頭の中が空っぽで言葉が出てこなかった。


服の上から優しくスライドさせてく
幼馴染の手にくすぐったさと、
恥ずかしさが混ざりあう。

あの時はお互い制服だった。
硬いジャケットの感触だった。

今は、シフォンのワンピース。
ふわっとした手触りと
身体の熱が伝わるような
薄さの生地。

幼馴染の手がゆっくりと
身体のラインに沿っていく。


背景は、イチゴジャムの様な
ドロドロとした朱色に変わっていた。
私の顔も同じくらい赤いだろう。

私を見つめる幼馴染。

今まで怖かった外出も一緒に
いてくれたからできた。

私も幼馴染を見つめる。
手を強く握りかえした。

エモすぎる謎ねぶたに囲まれながら
もう一度唇を重ねた。


※

秋谷りんこさんの
作品を読んで百合が書きたくなって
書いてしまいました(⁄⁄ฅ⁄⁄ฅ⁄⁄)

どちらの性別も書いてないので
NL、BLでも読めます（笑）
この後の展開ですか？
それはもう♡とろけちゃってます♡

掌編小説：ストロベリーバズーカ
【2674文字】｜秋谷りんこ