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『エモいねぶた展』 #エモすぎる謎ねぶた #毎週ショートショートnote

現代の『エモい』と
伝統の『ねぶた』を
コラボして
『エモいねぶた展』があると
幼馴染が引きこもりの私を
気遣って誘ってくれた。


久しぶりの外出に
緊張してしまう。



当日、展示会は無料で行われ
特別展示室がチケット制になっていた。

平日の昼間だからか
電車も、会場も人が
少なかったので、安心した。


会場には様々なねぶたが
展示され幼馴染と
手を繋いで会場を回った。

チケットを渡し
特別展示の部屋へ案内された。

真っ黒な部屋に
イルミネーションと
間接照明で照らされた作品。
プラネタリウムの
寝転びながら見る様なスタイルで
エモいねぶたが天井に浮かび上がる。

なんとなくちょっと大人っぽい
作品が写り出されると
意識してしまい、
手を離そうと動かすと
逆に指を恋人繋ぎで握られた。

驚く私の目の前には
ねぶたではなく幼馴染の顔が。

優しく唇が触れあった。

怖かった外出も一緒に
いてくれたからできた。
幼馴染の手を握りかえす。

エモすぎる謎ねぶたに囲まれながら
もう一度唇を重ねた。

【407文字】


#エモすぎる謎ねぶた
#毎週ショートショートnote

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