つめがのびる

産後慌ただしく過ごす中で、ふと手元を見ると爪がずいぶん伸びていることがある。
おむつを替えたり、抱っこしたり。子どもに触ることが多い分、マメに切っているつもりだが、気づくとずいぶん長くなっている。

「よく使う指の爪は伸びやすい」とは聞くが、本当にそうなのだなぁと爪を切りながら思う。
妊娠前にコーヒーショップで働いていた時は、毎日のようにヤスリで整えていたので気づかなかったが、爪にはそれぞれの伸びる速度があるようだ。そういえば足の爪も、親指だけ伸びるのが早い気がする。

赤子の爪も伸びるのが早い。
そして赤子の爪は薄く、割れやすい上に、とても痛い。こちらが痛いだけなら良いのだが、この赤子の爪は、本人の顔や体に小さな傷をつけまくる。本人は気にしていないようだけど、カサブタが痛々しく、見ているこちらが辛い。

少しでも伸びれば早く切りたいが、本人はまだ生まれて数ヶ月の赤子。爪を切るという習慣はもちろんない。寝ている隙を狙って切るが、固く握られた手はなかなか開けず、起きている時には元気よく拳を振り上げている。

母の戦いは、日々の小さな出来事に潜んでいる。
こういう時は、旦那が単身赴任しておらず一緒に暮らしていたら違うのだろうかと、どうしようもないことを考えてしまう。
母の戦いは、今日も、明日も続くのだった。

私は私、旦那は旦那、子には子の戦いがある。
みんなそれぞれ頑張ろうね。

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