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”好き”とはどういう感情なのか

今回は、恋愛ではなく仕事の話です


「好きなことを仕事にする」という意思を振り返ってみた


 以前こんな記事を書いていたのを思い出し、社会人生活半年を経て「仕事が好き」という感情について改めて考察し直したいと思った本日。

 上記の記事を要約すると、「『好きなことを仕事にしたい』と思うのは、『仕事を仕事だと思わずにできるのではないか』と考えるからだ」という内容だ。しかし、この時考えていた「好き」という感情への認識が、今のそれとは変わってきているかもしれない、と思い至ったのである。


ジャンルや条件を好きになるのだろうか


 そうはいっても、私は今の仕事についてかなり「好き」な方に入る部類だと考えている。しかし、それは今の会社に入社する前に抱いていた「好き」のイメージとは、大きく異なっていることに気付きつつあるのだ。

 私は学生の頃、好きとは「ジャンル」に対して抱くものだと思っていた。「音楽」「映画」「食」など、趣味に近いジャンルを元に、「この業界なら“好き“が絡む仕事だから上手くいくっしょ」などと考えていた。なんと安直だったんだろうと思う。

 もしかしたら、異性に対してもそうだったのかもしれない。「容姿がかっこいい」「知性がある」「コミュニケーション力が高い」等々と、それぞれのジャンルに当てはめて異性のスペックを計っては、「好き」の尺度にしてきたのではないか、とすら思えるのである。結局、我々はスペックと付き合っているのではなく、目の前の異性と過ごす時間に付き合っているのにも関わらずだ。


「好き」とはとても汎用性の高い感情


 しかし、私が現在取り組んでいる業務は、入社前に憧れていた「ジャンル」の仕事ではないのだ。では、なぜそれを好きだと思えるのだろうか、というのが今回の本題である。

 それは、「事象や性質」も好きになり得るからなのだと思う。例えば、恋愛で言うと「この人といる時の会話のテンポ感が好き」「この人とであればどんなことも話し合いで解決できるから好き」といった感じだ。

 同様に、自身の今の仕事は「ある程度知識を付けないとクリアできないちょっと難しいこと」だったり、「分析に基づいたアイデアが数値として効果を現すこと」だったりするから好きなのである。要は、別に好きではないジャンルの物事、人間に対しても、事象や性質に目を向けることで好きになれたりすることもあるということなのだ。


外から見ることと、中から見ること


 結局何が言いたいのかというと、外から見ている時は「ジャンルや条件」に目が向きやすくて、中に入ってからは「事象や性質」が見えやすくなるということなのだ。それだけ「好き」というのは、汎用性の高い感情なのである。

 だからこそ、初めに望んでいなかった人や物事であっても「好き」を見いだせる余地はあるし、逆にそれが自分の感情や経験を豊かにすることもあるのだと思う。そういうことを忘れずに、これからも身の回りのヒトやモノに接していきたいと思うのである。

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