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365日のシンプルライフと私

2023年があと数日で終わります。でも今日は普通の投稿にして、明日か明後日に今年の振り返りみたいなものを書こうと思っています。

ということで今回の内容は、映画「365日のシンプルライフ」を見て思ったことなどについて、書いてみます。




何で知ったかさえ忘れた
映画「365日のシンプルライフ」


ついこの前のことだというのに、何でこの映画を知って、見ることにしたのか忘れてしまいました。そんなことより、内容に感銘を受けたからなんだと思います。


この映画は2013年(日本では2014年)に公開された、フィンランドの1人の若者のドキュメンタリー。沢山のモノに囲まれて生活していた彼が、失恋を機にモノだらけな生活を嫌になり、4つのルールに則った生活をすることにする。

〈ルール①〉持っているモノを全部を1つ残らずレンタル倉庫に入れる。

〈ルール②〉必要と思ったものを1日1個、倉庫から持ち帰る。

〈ルール③〉その生活を1年続ける。

〈ルール④〉1年間モノは買わない。

…という内容。

かなり寒そうな日からはじめて…それなのに洋服さえ着ていない。下着も着けていない。凍てつく道を自宅から倉庫まで、裸足で走ります。そしてよく考えて1つだけ、持ち帰るものを決めます。

その持ち帰るものを決める様子は、なんとなく将棋とかの次の一手を決めるのと似ていて、今すぐに欲しいものと、数日先までのことや予定とかも考えた上で、かなり本気で選んでいるように思いました。


自分が持つモノについて
心底考えてみる


持ち物全部を失うこと。そして欲しいモノや必要なモノを1日1個しか入手できないということ。そんな経験をすることはなかなかないと思う。特に何も持たない…というのが、素っ裸からはじまるなんてことは、さらになかなかないことかな。

実は私、若い頃に何回か家出をしていて、最後の家出はそのまま今の結婚+家族生活になったくらいなので、家出といっても若気の至りとかではない、本気の家出でした(なんだそりゃ・笑)

家出と引っ越しの違いは、持ち出すモノの量かな。引っ越しは持っているモノを次の場所に運ぶけど、家出はモノをほとんど持たず、普通に外出するくらいや、1,2泊くらいの軽い旅行に行く荷物くらいのまま、長い期間消えることになる…かな。

ということで、私は1,2泊程度の旅に出る持ち物から生活をはじめて、今の生活に至ります。もうかなり長い年月が経ったから、今では引越屋さんからも言われてしまうくらいモノだらけ。ただ、そんなモノが少なかった経験を何度か経験しているのといないのとでは、やっぱり感覚が違うんじゃないかと思います。だからこそ、この映画を見て思い出したこと、考えこんでしまったことがあったんでしょうね。

若くして家出して、部屋を借りて~となると、お金もあまりなくて、1日1個という括りはなくても、モノは沢山買えません。商品の質が今程よくない百円均一ショップや、リサイクル屋さんによく行きました。いよいよ家電を買うぞ!という時には、念には念を入れてリサーチして、先着5名とかの安売りを狙って早朝から店頭に並び、送料を出すのがもったいないなくて、結構な重量のモノでも自力で持ち帰りました。

それと似た状態を、私の息子がやっていたりしますが、それを見ても「あ~やってるな!」くらいのもので、若い頃あるある的な感じで捉えていました。でもなぜなのか、映画を見たら心情とかを思い出しました…。不思議なものですね(笑)


なってみなければ…
シニアと断捨離の意味


この映画の場合、断捨離(?)してるのは若い男性だけど、日本で断捨離といえば、1番にシニアの女性が頭に思い浮かぶ気がします。

その断捨離の意味を、もう少し若かった頃の私はまず「持ち物の整理がしたいのかな?」くらいにしか思っていませんでした。

それから数年経った私は「自分が死んだ時に、残された人が片づけしやすいようにかな?」と、断捨離のことを思うようになりました。自分もそうでしたが、ちょうど祖父母が亡くなったりして、その片づけが大変だったんですね。周囲の友人にも似たような経験をした人がいて、段々と断捨離という単語が、気楽な感じのものでもなく、話の中に出てくるようになりました。

そしてまた月日が過ぎ、20年間住んだ家から引っ越す作業の中で「あれは体力があるうちに不要なものは捨てておくといいよ!ということだったのか…。」と、私は断捨離を思いました。思っていた以上に筋力や体力が低下していて、頑張りだけじゃどうにもできない自分が見えたからです。

ハサミで固い物を切る。ペンチで何かをひねる。汚れを取るためにクリーナーのレバーを引いたり、スプレーを押したりする。引越し作業の中に必ず出てくるそんなことだけで、腱鞘炎になってしまって、それが各種作業の中で悪化していく…。そんなこと、若い頃には考えられませんでした。でも1年半前の私は、いとも簡単にその状況に陥りました(泣)

引越しの作業は断捨離しながらやるようなものだったし、あの大幅な断捨離がなければ、引越し作業はもう少し簡単だったはず。大幅な断捨離はかなりな作業量だし、心身ともに元気じゃなきゃできないな~と、心底思いました。断捨離…特に大物や重いものに関しては、1日でも早くやっておいた方がいいぞ!と感じました。

そして最近、さらに断捨離の意味が加わりました。それはとても単純なことだけど「モノが少ない方が生活しやすい」ということです。

というのも、最近モノを探している時間がかなり長いんです。置き忘れとかじゃなく、引越し以降も断捨離をしているというのもあって、よく置き場を変えてしまっているからなんですけど。でもモノが少なければ、すぐ見つかりますよね。要は、まだまだ私の持ち物は多いということなんだと思います。

とにかく物を探している時間がバカバカしい。そうなってくると、物がいっぱいある部屋にイライラしてきます。文房具や雑貨が好きで、手芸が好きとなると、どうしても持ち物が増えます。映画の中でいうと、キャンプや釣り道具のあたりは似た感じかもしれません。キャンプや釣りに行くならば、どうしても専用の道具が必要になりますから。趣味のものをどう残すかは難しいところです。


生きていれば
感覚が変わることもあるさ


そしてもう1つ変わってきたこと、感じたこととしては、年取ってくると感覚が変わることがあるということです。

ミュージシャンの杉山清貴さんも話していましたが「年取ってくると、洋服はとにかく肌触りがいいものを着たくなる。」ものなんだと、私も最近感じています。肌の乾燥なのか、感覚が過敏になったのか、よくわからないけれど、見た目のデザインがよくても、ガサガサなもの、チクチクしたものは、買っても着ないようになりました。

それと同じ感じで、色やデザインが好きでも、カバンやポーチ、それから冬場に着るコートは軽いに限る!と思うようになりました。多少みすぼらしいものでも、軽いカバンがいいです。カバンやポーチは絶対にモノを入れるのだから、入れる前から重いなんて言語道断!!です。

いろんな人から「体は大丈夫?」と労われるけど、私は実際のところ健康で元気です。持病は花粉症などのアレルギーで、飲んでいる薬もアレルギー薬だけです。もう数年間、歯科以外の医療機関にはかかってないし。

ただ段々と弱くはなっていて、若い頃とは全く違う。だから映画を見ていて、この人の断捨離はこれからを自分がやりたいように生きるための断捨離だな!と思ったし、その部分は今の自分とは違う。だけどその分、最近ではすっかり忘れていた、若い頃の自分を思い出したのかもしれません。

先程書いた通り、私の断捨離はまだまだな状態で、今のうちにもう少し進めておければ~と思っています。とかいいつつ、やっぱり消耗品でないものも買っちゃってますね。せめて、1つ買ったら1つ手離す…ということができればいいのかもしれません。

私の必需品の第1群



最後に…。


SNSの断捨離も、進めているつもりが全然進んでいません。

Twitter改めXはまぁまぁなんですけど、Instagramでフォローしているもの、そして通知がくるようにしているもの、さらによく通知がくるものって、商売の人のアカウントが多い…ということに、ごく最近になって気づきました。

断捨離しているというのに、商売の人からのお知らせを沢山見てしまうというのは、ダイエットしている人が、美味しそうな食べ物のCMを見続ける環境にいるのと同じなので、精神的にしんどいというか、あまりいい状態ではないですよね。

そのせいか、最近通知をほとんどスルーするようになってしまい、Instagramに関しては私がやっている空のアカウントと、ぬい撮りのアカウントを見ればいい方~という感じになってきてしまいました。空やぬい撮りのアカウントには、商売の人がほとんどいないんです。

もちろんスズメベースの仲間の投稿は、「頑張ってるな!」と思って、応援する気持ちで見てるから大丈夫だけど、他の投稿は段々見るのが厳しくなってきました。Instagramをこれからも続けるつもりならば、随時フォローというよりも、必要な時に探して、見て、いいねする…くらいが、今の私にはいいのかもしれません。

個人の人のはいいんだけどね。

そもそもSNSで見て、映画「365日のシンプルライフ」と出会えたくらいだし、人と会って話すことが少ない生活をしている私としては、今のところSNSを全排除する気はありません。一応、スズメベースという場所もやっていて、そこのSNSもあるしね。

ここで1つ紹介!

全く知り合いではないんだけど、藤沢製本さんのnoteを紹介したいと思います。


規模もやってることも、笑っちゃうくらいまるで違うんだけど、この2,3年は私もスズメベースのことをかなり思い悩んだので、藤沢製本さんの気持ちが少しはわかる感じなんですよね…。

○○離れが多い中で、AIも出てきたりして、2024年はさらに何がどうなるかわからない。藤沢製本さんに起きたことは、他の業界や業種でもこれから起こりうることだと思います。そもそもコロナ以降は老舗の廃業や、順調にいってそうだったところの廃業が増えた気がします。

大切にしていきたいもの、適正価格などを考え直す時期なのかもしれません。

ケーキ高かった!来年これは食べられないかも…。

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最近の学び

東京三鷹生まれの三鷹育ち。自分の居場所を求めて富良野、京都、東京多摩地区を転々としたのち三鷹に戻り、以降ずっと三鷹に在住。2016年2月、本好きと、長く続いた居場所探しの経験を活かし、地元でゆるい感覚のまちライブラリーをスタート。ひっそり人好き。地域クリエイター。