見出し画像

【新潟県十日町市・夏】棚田でガチの草刈りを体験した。

令和5年7月13日㈭~16日㈰の3泊4日間、新潟県十日町市にある池谷・入山集落に旅行してきました。

今回の旅の目的は下記の通り。

① 棚田で米づくりをしている現場のリアルを体験
② 棚田オーナー達との親睦を図る
③ 棚田を「多様な生物が棲む場所」という視点から見てみる

なお今回の旅には、大学院で「都市住民と地元住民が共同で管理を行う棚田保全の可能性」をテーマに卒論を書いているAさんとその後輩のKちゃん、管理栄養士の卵のK太くんという3人が同行してくれました。

まだ20代前半の彼等とは、東京の縁農先で農作業のお手伝いをしている内に仲良くなりました。

この記事は、旅の目的①「棚田で米づくりをしている現場のリアルを体験」にフォースした内容になります。

米づくりの心髄は草刈りにあり!?

新潟県十日町市の池谷・入山集落を訪れたのは今年だけで3回目です。

前回は5月に田植えに来て、前々回は4月に山菜採りに来ました。

参照記事:【新潟県十日町市】中山間地域の棚田の思い出

その時に現地でお米を生産している NPO法人地域おこし の方たちから聞いたのは
「田植えが終わったら、ひたすら草を刈っていると言っても過言ではない」
「雑草を刈った分だけ栄養が米に行き渡り、美味しいお米がたくさんできる(除草剤はなるべく使用しないし、場所によっては全く使用しない)」
ということです。

草刈りというと、昔話でおじいさんが山に行ってしているような牧歌的な作業を思い浮かべる方がいるかもしれませんが、実際には中々に過酷な作業だそうです。

それを体験しに来ました。

これは遊びではありません。お仕事です。

遊びではない証として、NPO法人地域おこしさんからお手伝いをするにあたっての条件を提示して頂きました。

◎ 時給1,000円頂ける。
  ※ 作業予定時刻はAM5~8時

◎ 宿泊代は無料。
  ※ NPO法人地域おこしの活動拠点に泊まる
  ※ 風呂なし、シャワーのみ

◎ 米は食べ放題
  ※ 飲み物やおかず、お菓子等は自分達で調達

宿泊場所①(廃校になった小学校をリノベ)
宿泊場所②(廃校になった小学校をリノベ)
宿泊場所の室内

当たり前に、淡々と始まった。

令和5年7月13日㈭に現地入りしたのですが、その日の夜から激しい雨が降り始めて止む気配がありません。

「ガチの草刈り」はAM5時から始まる予定ですが、中止という連絡はありません。

「本当にやるのかな‥?」
震えながら浅い眠りにつきましたが、翌朝のAM4:50に予定通りにお迎えは来ました。

「乗ってください。」
促されるままに軽トラに乗ると、ほどなくして現場の棚田に到着。

「では、やりましょうか。」
当たり前に、淡々と始まりました。

写真・動画を撮影できたのは比較的楽なシーンです。

足場の悪い急斜面で、重たい草刈り機を持ち続けていると
「腕の筋肉が痛い」
「握力がなくなっている」
という感覚だけが確かなことで、他のことは分からなくなってきます。

(ここがどこなのか、今何時なのか、いつ終わるのか、というか‥この草刈りに終わりはあるのか等)

「明けない夜はない」等とよく聞きますが、この草刈りもAM9:03に予定の箇所をすべて刈って無事に終了しました。

修了後、NPO法人地域おこしさんのカメラに向かって一人一言ずつ感想を言ったのですが
「あいにくの雨でしたが、強い日差しがなくて良かったです」
と言っていた方がいて
「なるほど!これ以上の地獄もあるのか!💡」
と衝撃を受けました。

苦もあれば楽もある。

宿泊施設に戻って食事をして少し休んでから、この集落に生まれて育ち、現在も介護のボランティアなどをして元気に暮らしている87才のおばあちゃんのお宅に遊びに行きました。

鎮守の森の目の前にあったおばあちゃんの家

前日の7月13日に現地入りした私とK太くんはこのおばあちゃんとは初対面でしたが、
AさんとKちゃんは7月10日に先乗りしていて、NPO法人地域おこしの方たちからこのおばあちゃんを紹介して頂き、すっかり仲良くなっていたそうです。

このおばあちゃんがとにかく可愛らしくて、楽しくて、お話を伺いながら私達はずっと笑っていました。

誰かが家の前を通るのを見かけると声をかけて、お茶とお菓子をだしていること。

周囲の人たちからは「色んな人がいるから、少しは用心しないと」等と心配されることもあるが、これまで悪い人・嫌な人は一人もいなかったこと。

ただ、自宅前にいた野生のハクビシンの親子?兄弟?を招き入れようとしたところ、威嚇されてしまって失敗したそうで「怖がらせてしまったかな?」と反省してました。

登場人物・動物たちがみんな可愛らしい話をしながら、お菓子とお茶をわんこそばのように出してくださり、お腹も心もいっぱいになりました。

わんこそばのように出てきたお菓子
わんこそばのように出てきたご馳走

【新潟県十日町市・夏】棚田は米をつくる場所であり、多様な生きものが棲む場所でもあると知りました」につづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?