シリーズ最終巻…かな?:読書録「風間教場」
・風間教場
著者:長岡弘樹
出版:小学館
ドラマ化された「教場」「教場2」、前日譚の「教場0」に続く、新作。
時系列的には「教場2」のあとになります。
「初の長編」とありますが、確かに全編を通底する「ネタ」はありますが、実質的には今までと同様に「連作短編」(3名ないし4名の研修生に焦点を当てた)と言ってもいいと思います。
視点が「風間」の方にあるのは、確かに目新しいですが。
う〜ん、しかしどうですかね。
個人的には本作はシリーズの中では一番「落ちる」作品だと思います。残念ながら。
このシリーズは「厳しい<篩(ふるい)>をかけることで、<警官(刑事)>として<正義>を胸に、事件に当たれる警察官を作っていく」という風間のスタンスがポイントだと思うんですが、本作の場合、それが緩んでるような。
ぶっちゃけ、この3人は「篩にかけるべき人間」のように思うんですよね、僕は。(確かに「見るべき才能」はあるようですが)
一気に読ませる面白さは相変わらず。
でもシリーズとしては「限界」かも。(もともとシリーズ化には向かない題材でしたし)
…なんで、ここらで終わらせるのは良い判断ではないか、と。
それを意識した作品になってる点が、一番評価できるかもしれません。
…とか言って、ドラマも好評なようですからね〜。
まだ続いたりしてw。
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