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「アベンジャーズ」よりは「アンブレラ・アカデミー」かなw、個人的には:読書録「推理大戦」

・推理大戦
著者:似鳥鶏
出版:講談社

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「似鳥鶏」は子供たちのお気に入りの作家です。
彼らが好きなのは学校を舞台にしたシリーズ(市立高校シリーズ)。
僕は「手慣れた感じはあるなぁ」と好意的には思ってますが、そこまでハマってないかな。
でも本書については、作者らしからぬ「仰々しさ」に惹かれて、購入しちゃいましたw。


AIを駆使する探偵
無限の思考時間を持つ探偵
超絶的な五感能力を持つ探偵
100%嘘を見抜ける探偵


…編集者かが「アベンジャーズ」と称してましたが、そんな感じですかね。
個人的には「アンブレラ・アカデミー」と言いたいとこですがw。


それぞれの超絶の能力を持った探偵の「登場編」を短編で描き、集合してからの「競演」を中編でまとめる。
それぞれのキャラ立ちと短編の手際の良さが際立ってて、作品世界にストンと入り込めます。
まあ、僕個人としても「名探偵の競演」って好きなパターンなんですよ。
捻ってるのも、ストレートなのも。
本作の場合はストレートな方でしょう。
それでいて、
「いや、超能力を駆使するのが推理ってもんでもないんですよ」
ってところをチャンと残してるあたり、作者の本格系の推理作家としての矜持も感じます。
いいじゃないですか。
(その分、実はこの「中編」がスケール感では短編の方に一歩譲るとこもあったりするんですがw)


さてシリーズ化しますかね、コレ。
して欲しいなぁ。
「本格」のところには目を瞑ってもらっても構わないので、彼らの活躍をもっと見たい気分があります。

その場合、是非とも「語り手」も再登場いただいて、ネ。



#読書感想文
#推理大戦
#似鳥鶏

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