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連作の色合いが強い新シリーズ:読書録「ネヴァー・ゲーム」

・ネヴァー・ゲーム
著者:ジェフリー・ディーヴァー 訳:池田真紀子
出版:文藝春秋(Kindle版)

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ジェットコースターっぶりは相変わらず。
大向こうを張るどんでん返しより、捻りとドライブが効いた展開。
…って感じでしょうか。


少し前なら「リンカーン&アメリアの方を早く」と思わなくもなかったんですが、あっちの関係性が安定してきたので、「新シリーズもいいかな」って気分になりましたw。
連作長篇…ではあるんですが、他のシリーズに比べると大きなストーリーを連作で繋ぐ感じ。
これもディーヴァーにしては珍しくて、期待させます。


主人公の「懸賞金ハンター」コルター・ショウは、イメージ的には「ジャック・リーチャー」っぽいかな?
「現代のカウボーイ」って感じが。
で、ポジション的にはリーチャーより「ちょっと頭脳派」。
サバイバルの味付けもキャラとして「いい感じ」になっています。
それがシリコンバレーを舞台とした「ゲーム業界」の中で走り回る妙が本作の味。
なかなか読ませますよ。
(シリコンバレーの不動産問題は、ほんと酷いことになってるようですね)


ディーヴァーはシリーズ以外の単独作も、相当ヒネリとオチが効いてて読ませるんですが、ここのところはシリーズもの中心。
まあ、矢継ぎ早にあんな「ネタ」を考えつける訳もないですからねぇ。
それよりも安定的に(年に1作か2作)高水準の作品を発表してくれることを喜んだほうがいいんでしょう。
期待は持ち続けたいですけど。


さて、すでに本国では発売されている続編の邦訳は来年の秋とか。
もうちょい早くならないかなぁ〜。


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