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「どこまでやられたら死ぬのか」のバーが見えない:映画評「タイラー・レイク命の奪還2」

ラストの解釈をどう見るかを観客サイドに委ねた前作の締めは結構好きなんですが、続編はストレートに「その後」でした。
<前日譚>って説もあったんですけどね。

ルッソ兄弟製作(脚本ジョー・ルッソ)のNetflixオリジナル・アクション映画の第2弾。
ルッソ兄弟は「仕事し過ぎ」ですがw、本作については関与の距離感が丁度いいのか、リアリティ・ラインがちょっとリアリティサイドに寄っていて、僕は好きです。


死の淵から蘇ったタイラー・レイクは傭兵稼業からは引退する。
しかし別れた妻からの「ジョージアで刑務所に子供たちと囚われている妹を救って欲しい」との依頼に、再び戦いの世界に舞い戻ることになる。
ニック・ヤズ姉弟と共に、義妹の家族奪還のためにジョージアの刑務所に潜入するが、義妹とその子供(兄妹)を救う過程で、彼らを刑務所に捉えていたギャング団の一味である子供達の父親をタイラーは殺さざるを得なくなる。
ウィーンに移動した彼らを、殺された弟の復讐のために部下を率いて急襲するズラブ。
高層ビルから飛行場へと、激闘の舞台は移っていく。


戦いの過程ではタイラーの<過去>(癌に罹った息子を置いて戦場に行き、死に目に遭えなかった)も深掘りされ、それが<子供>を救うタイラーのモチベーションの一つになっていることも分かります。(前作でも仄めかされてたけど)
…とは言え、話のメインは「アクション」。
刑務所・高層ビル・飛行場…と、舞台を変えて、手変え品変えのアクションが繰り広げられます。
ワンショットの派手なアクションシーンは本作でも健在です。


しかしまあ、前作のあのズタボロになる戦闘から生還してますからね、タイラーは。
かなり<痛い>系のアクションではあるんですが、
「どこまでやられたら<死んだ>判定が出るのか」
がナカナカ悩ましい。
タイラーだけじゃなくて、周りの主要キャラにも共通するところで、ニック・ヤズ姉弟なんかもなぁ…。
シリーズ化されるようですから、「主要キャラの無敵化」はやむをえんところですかねw。


イドリス・エルバが顔見せ出演してて、今後は<組織>との繋ぎ役としてレギュラー入りするんでしょうか?
「007候補」って噂もあったし、そこら辺も意識してのキャスティング?
やっぱり肉体系のアクションで魅せるシリーズなので、「エクスペンダブルズ」みたいになってもどうかとは思いますがw、続編が計画されてるってのは嬉しい。
個人的には「グレイマン」や「シタデル」より、こっちです。



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