ケーキの良い日。

今年の初め、病み上がりのリハビリと称して氷川丸を訪ねたことがあった。

そのときは薄暗い船内を撮影するにはちょっと厳しいISO200のフィルムが十数枚分残されているカメラと共に乗船し、順路の後半で訪れることになるクライマックス、操舵室周辺を撮影することが叶わなかった。

そこでリベンジに燃え氷川丸へ再乗船である。
今回は満を持してISO400のフィルムを数本用意して準備万端整えた。

石川町駅で電車を降りて川沿いを歩き山下公園を目指す。山下埠頭側の駐車場口から徒歩でアプローチしようとしたら、入口に立っていた警備員のおじさんに呼び止められた。


「ガンダム？クローズ、クローズ」

なぜか英語である。
「わかりました、ありがとうございます」
思わず日本語で返すとおじさんはとてもバツの悪そうな顔をした。
なぜ気を利かせて英語で答えなかったのだろう、なんて野暮な私。。

面舵いっぱい

クローズしてるというガンダムを遠目に眺めつつ、
”海に浮かぶ文化遺産”こと「氷川丸」に再乗船である。

取るものもとりあえず操舵室へ向かい、前回の雪辱を晴らすべく計器を撮影した。

あんな計器

こんな計器

計器がいっぱい

計器最高！
気分も高まったところでその他のエリアも徘徊&撮影した。

アールデコ

リベット

船内はほとんど梯子に近い急階段を使って昇り降りするのだけれど、前回のように草臥れることはなかった。やはりあの時は病み上がりで身体が弱っていたのだなあ、としみじみ健康を有難く思う。というか、ここは病み上がりにくる場所ではなかったのだ。

計器の良さにすっかり景気が良くなった私は下船後勢い付いてそのまま向かいのホテルニューグランドへ突進、1Ｆのコーヒーハウスで優雅にお珈琲とプリンをいただいた。
しかし計器に景気とくれば、食べるべきはプリンじゃなくてケーキだろう。
なんとも詰めが甘くて腑甲斐ない。

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