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移転をやめて、オフィスを解約する意思決定をしました withコロナ

遠い過去のようですが、つい2ヶ月前まで人員増加に伴うオフィス移転を予定していました。

80以上の提案を受け、20以上の内見をして、(だいたい審査に落ちつつ)ようやく中目黒に約50坪のなかなか素敵なオフィスを見つけて、ついに契約書に判子を押すだけだ! と思った矢先にコロナの状況が悪化。そして今回、オフィス自体をなくす意思決定をしました。

もうコロナ前の環境には戻れないですよね?

副業・複業のマッチングサービスOffersを運営しているoverflowで代表を務めている鈴木です。

コロナの影響がいつまで(時間)、どこまで(深さ)広がるかにもよりますが、少なく見積もっても半年〜1年は経済や実生活に影響が出るだろうし、意思決定者としては5年ぐらいこの状況が続くイメージで準備と対策をしていく必要があると考えています(ちなみにリーマンショック時は、人材領域・広告領域ともにそれぞれ元の水準に戻るまでに5年ほどの年月を要している)。

おそらく、多くの人がコロナ発生以前の仕事のやり方では先が見えないと考えているはずです。なぜなら、こうした状況が再び発生する可能性は少なくないからです。

つまり、このコロナショックは、働き方改革以上に働き方を変えるパラダイムシフトになる気がしています。主にオフィス環境においては次のような変化が起こるのではないでしょうか?

・リモートワークが定着する
・都心の地価が下がり、オフィス家賃が下がる
・ソーシャルディスタンスを考慮すると、郊外に広いオフィスを構える企業が増えてくる
・風通しの良い、低層オフィスの人気が出る
・従量課金型の分散型オフィスが好まれる
・働く時間・場所の柔軟性が高い企業の魅力が上がる

そして私が経営するoverflowも、この変化に合わせて柔軟に新時代のオフィスの形を模索していきたいと思っています。なので、一度手放します(とはいえ、非常に寂しいのが本音)。

そもそも、オフィスを持つ意味って何だっけ?

私の個人的な意見として、オフィスを持つ意味は2つあるのではないかと考えています。

1つは機能。

オフィスは仕事が速く、効率的に進められるためにつくられた発明だと思います。人が集まる利点を論理的に整理すると、次のようなメリットがあげられます。

・すぐ話せる(共有、相談、議論)
・作業環境が整っている
・利点というより、そこでしかできない仕事が多くを占めていた

では、これらのメリットはリモートワークがベースになると本当に失われてしまうのでしょうか?

すぐ話せる(共有、相談、議論)

偶発的な会話は減る可能性がありますが、逆に目的を持った会話が増えます。ビデオ会議ツールを活用したり、音声での会話が気軽にできるように環境を整えていけば、むしろリモートの方がメリットは大きいはず。(あくまで効率面)

パフォーマンスが上がる作業環境

多くの人が薄々気づいているかもしれませんが、リモートの方が集中できます(もちろん、個人差はあり!)。Twitterでもリモートになった方が忙しいという意見を見る機会が増えています。実際、私もこの状況になってからの方が忙しいです。

仕事が捗るように設計されたオフィスも、人数の増加とともに人の動きや雑音などに気を取られていることが増え、パフォーマンスが下がっていく傾向があります。(人的摩擦係数と勝手に呼んでますw)

そして、家で作業が捗らない人の多くは机や椅子などの環境が最適化されていない可能性もあります。であれば、それらを会社でサポートすればいいだけの話。オフィスに机と椅子を用意するのも、メンバーの自宅に机と椅子を用意するのも、やることはほとんど変わりません。

集中力の話はこちらに詳しく書いてあるのでぜひ

オフィスでしかできない仕事

これは様々なSaaSプロダクトやクラウド化により、我々ぐらいの規模の会社であればすでに存在しません。契約書や請求書などはもちろん電子化されているので、オフィスでなければできない仕事というのが見当たりません。

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リモートの先輩とも言える、平均3年以上フルリモートで仕事をしている弊社メンバーにアンケートをとったところ「リモートワークを辞めたくなったことはない」が80%以上を占めていました。(N=44)

リモートワーク_在宅環境アンケート(回答)_-_Google_スプレッドシート

3年前からリモートを続けているメンバーの80%がリモートを支持しているのであれば、より環境が整っている今から始めるリモートワークはさらに働きやすい環境をつくれるのではないかと、考えています。

機能べースで考えると、これからは定住する場所ではなく「集まりたいときに集まれる場所」のほうが必要になりそうな気がします。月イチの全社会や曜日を決めた定例など。

メンバーが住んでる場所もまちまちなので、むしろ「今日は目黒に集合!」など参加メンバー同士で近場を選択できる柔軟性のほうが嬉しいことが多いかもしれません。

オフィスは、会社のカルチャーを作る場として最適だった

2つ目が感性、言い換えると会社のカルチャーを作る場として必要だということです。

実は移転を検討しているとき、何度も審査に落ちました。「東京のオフィスとんでもねぇぞ。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」と震える毎日で、もう雨風をしのげればいいかな、と思い始めていたところ、「オーナーへ手紙を書くと良い」というナイスな助言を不動産屋さんから聞き、早速実行することにしました。

その手紙の一部を抜粋します。

私は常日頃、会社に関わるメンバーには当事者意識とも言える“所有感”を持ってほしいと思っています。

会社を自分の持ち物の1つとして、大切な居場所として“触れる”感覚を持ってほしい。やらされる仕事ではなく、自分で決めた仕事をし、成果を出し、楽しむ。そんな会社にしたいと考えています。

オフィスとは唯一と言っても良い“その会社らしさを五感で感じられる場所”だと考えています。会社は概念なので、視ることも、触れることも、嗅ぐことも、聴くこと、味わうことも、難しい。

しかし、それぞれのメンバーが居場所を共有し、一緒にいる仲間の感性やオフィスという空間を五感で触れ、“overflowらしさ”を心で感じることができるのがオフィスです。

同じ空間、時間、体験を共有することで“会社らしさ”を育んでいく。また、偶発的なイベントを通じてメンバー同士の相互理解を深めていく。これらは、組織やチームをつくるうえで重要です。それを実現できる最適な場所がオフィスではないでしょうか。

また、個人的にはリモートワークによって組織が進化する側面もあると思っており、その状態を「リモート組織2.0」と名付け、まとめた資料がこちらになります。

オフィスをなくす=守りではなく、むしろ攻め!

私が考えるそもそもオフィスを持つ理由の大半は、「感性・カルチャーへの投資」です。

コロナによってオフィスに集まることができなければ、「感性を共有する居場所」という目的が果たせない=オフィスを持つ理由がないと思うに至りました。

しかも、オフィスを維持するためには月数十万程度のお金が必要です。このタイミングでは、少しでも経費を削りつつ、メンバーのリモート環境を整えたり、遠隔にいながらより強固なカルチャーを作っていく方法を考えたりすることに投資をしていきたいと思います。

幸いにもoverflowは、創業から3年間リモートワークをベースに組織をつくってきました。(90%以上がリモート)だから、この局面でも柔軟に対応できています。

この状況下で悩んでいる経営者や人事の方がいれば、ぜひご連絡ください。何かお役に立てることがあるかもしれません。一緒に助け合いましょう。


----(追記)----

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